梅干の酸味がおいしい『紅燒梅干肉│梅醤油焼肉』のレシピを紹介します。梅干の塩気を使って作る紅焼料理で、さっぱりした口当たりの料理です。
一昔前の日本ではそれこそ国民食と言っていいほど普及していた梅干も、もともとはやはり中国からもたらされたものです。研究によると秦の始皇帝の時代からすでに梅干が食べられていたのだとか?
日本語でも塩漬けにしただけのものは梅漬け、それを天日干しにしたものを梅干と言いますが、中国語でも漬けただけのものを「酸梅」、干したものを「梅乾(梅干)」と呼び分けます。日本と同じです。梅乾は白っぽいものを話梅、コーヒー色のものを紹興梅、黒っぽいものを烏梅、砂糖で付けたものを奶梅、茶葉と一緒に付けたものを茶梅などと呼び分けます。中国にもいろんな種類があるのですね。
もともと日本では梅から取れる梅酢を冶金の原料として用いる技術があり、特に仏像の表面にメッキをするためには必須の素材でした。そのため日本の各地には有力寺社や大名によってたくさんの梅園が設営され現在に残っています。日本ではどの地域に行っても梅の名所があると思いますが、元々梅は観賞用というよりは工業用に栽培されていたのです。梅干はその梅酢を作るための副産物だったのですが、上代は薬や工業原料として、戦国時代は陣中食として、戦時中の倹約の代表食として広がり国民食としての地位を確立しました。梅干は上代から近代まで、日本ではおよそ不必要だった時代がないという歴史ある食材です。
台湾にも桃園市の南部に楊梅という場所(桃園市楊梅区)があります。これはこの地に楊梅(梅の一種)がたくさん生えていたことから名付けられているそうです。客家の多く住む土地ですが、この地に住む客家にも梅干を使った料理が多数伝えられています。
[材料]
豚ばら肉 ……… 600g
ニンニク ……… 4個
梅干 ……… 5個
[調味料]
醤油 ……… 小さじ1
水 ……… 適量
酒 ……… 大さじ1
[作り方]
1.豚ばら肉を食べやすい大きさに切り分ける。ニンニクをうす切りにする。
2.熱したフライパンに大さじ3のサラダ油をひき、豚ばら肉を入れて全面に軽く焦げ目が着くまで炒める。
3.作り方3のフライパンから油を捨て、豚ばら肉が浸かるくらいの水を加えて沸騰させる。
4.別のフライパンに大さじ2のサラダ油をひき、ニンニクと酒を加えて香りが出るまで炒める。これを作り方3のフライパンに醤油、梅干と共に加え、弱火で1時間以上煮込む。途中スープの表面に浮いてきた油とアクを取り除く。水気がなくなるまで煮詰めたら完成。
Point!
塩気は梅干から味付けします。
レシピのように梅干をそのまま丸ごと味付けに使っても良いですし、硬い梅干なら種を取り除き身をみじん切りにして豚肉に絡めてもよいでしょう。
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