三種類の『肉燥│肉そぼろ』をご飯に乗せた中華風の丼飯『三色丼│三色肉そぼろ丼』のレシピを紹介します。肉そぼろそれぞれ『擔仔麵』や『炸醬麵』のソースとしても使える濃厚な味わいで、今回はそれを贅沢にご飯に乗せた料理です。
日本で「三色丼』というと、肉そぼろ、煎りタマゴ、サヤインゲンなどを盛りつけたカラフルな文字通り「三色」の丼を指しますが、中国では「肉、肉、肉!」の肉そぼろ尽くし!三つの味の肉そぼろで作ります。さすが豚肉消費世界一の国。
「丼」の漢字は《設文解字》によると、元字は「井」でそれに石(﹑)を投げ込んだ時の音を指しているそうです。現代ではお碗(丼)にご飯もおかずもすべて盛りつけた一品料理、特に日本の丼料理の名称として使われ、中国語でもほぼ日本の丼料理を指すときにだけ使われます。
丼飯は和食の中でも結構な歴史があり、室町時代に『芳飯』と呼ばれた茶漬けのような料理が最も初期の丼飯といわれています。今のような形の丼飯は江戸時代末期に発明された『深川丼』や十九世紀初期に開発された『うな丼』などがあります。丼飯はもともと忙しい職人らのために急いで食べられる料理として始まったものだそうで、江戸時代以前にも日本各地でその類似料理(いわゆる『ぶっかけ』のようなもの)が見られます。ちなみに『親子丼』は1891年、『カツ丼』は1913年に生まれたそうです。
「丼」の字は中国や台湾でも和食の代名詞のように使われます。見た目は明らかに丼なのに和食でないことを強調するため、中国ではあえて『蓋飯』の字を使ったりします。また韓国では日本語由来の『돈부리(ドンブリ)』という単語があったのですが、日本語由来の単語を忌避して『덮밥(かけ飯)』 という固有語で言い換えたりします。海外で食べる丼料理は例え和食店で食べても大幅なアレンジが加えられていることがあったりして、文化の差を感じることができます(もちろん日本そのままの丼を出す店もあります)。料理が得意な方は海外に出かけたらその土地にあわせた丼を作り現地の人に振舞ってあげると喜ばれそうですね。
[材料1]
干しシイタケ ……… 2個
豚ひき肉 ……… 120g
タマネギ ……… 60g
[材料2]
豚ひき肉 ……… 200g
タマネギ ……… 100g
ニンニク ……… 2個
[材料3]
豚ひき肉 ……… 200g
ニンニク ……… 1個
[調味料1]
五香粉 ……… 小さじ1
醤油 ……… 大さじ3
氷砂糖 ……… 大さじ1
酒 ……… 180cc
[調味料2]
ラー油 ……… 大さじ2
醤油 ……… 大さじ1
氷砂糖 ……… 大さじ1
紹興酒 ……… 180cc
[調味料3]
味噌 ……… 大さじ2
醤油 ……… 大さじ1
氷砂糖 ……… 大さじ1
酒 ……… 180cc
[作り方]
1.材料1の干しシイタケを水に浸けて柔らかくし、いしづきを取ってみじん切りにしておく。材料1のタマネギをみじん切りにする。
2.熱したフライパンに大さじ1のサラダ油(分量外)をひき、作り方1の材料1のタマネギをきつね色になるまで炒める。続いて作り方1の干しシイタケを入れて香りを出したら、材料1の豚ひき肉を加えて火を通す。最後にすべての調味料1を加えてよく混ぜ合わせたら水気がなくなるまで弱火で炒めてシイタケ肉そぼろの完成。
3.材料2のニンニクとタマネギをみじん切りにする。
4.熱した鍋に大さじ1のサラダ油(分量外)をひき、作り方3の材料2のニンニクとタマネギを炒めて香りを出す。続いて材料2の豚ひき肉を加えて炒めて火を通し、すべての調味料2を加えて弱火で水気がなくなるまで炒めたらピリ辛肉そぼろの完成。
5.材料3のニンニクをみじん切りにする。
6.熱した鍋に大さじ1のサラダ油(分量外)をひき、作り方5のニンニクを炒めて香りを出す。続いて材料3の豚ひき肉を加えていためて火を通し、すべての調味料3を加えて弱火で水気がなくなるまで炒めたら味噌肉そぼろの完成。
7.丼に適量の白ご飯(分量外)を盛り付け、適量のシイタケ肉そぼろ、ピリ辛肉そぼろ、味噌肉そぼろを盛りつけたら完成。
Point!
もちろん他の種類のネタを使って『三色丼』を作ってもOKです。三種の肉そぼろはどれもタマゴや豆類との相性がいいので、卵とじにしたり、肉の代わりに豆腐を使って作ってもおいしいです。また冷えてもおいしいのでお弁当のおかずにするとよいでしょう。
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