2015年6月2日火曜日

辣醬茄子│中華風ナスのピリ辛炊き

難易度:☆ 調理時間:30分以内
炊飯器で茄子料理!簡単に作れる『辣醬茄子│中華風ナスのピリ辛炊き』のレシピを紹介します。晩御飯のおかずにピッタリの濃い目の味付けのナス料理です。というか『マーボー茄子』とほとんど変わらないですね。

ナスは漢字で「茄子」、この「茄」の字は簡単な作りながら日本では野菜のナスの他に使うことはほぼありません。中国語でもナス(と「トマト│番茄」)以外に使うことは非常に希です。

しかし!台湾においては、(通常の用法において)「茄子」と「番茄」以外にほとんど唯一といって良い別の単語があるのをご存知でしょうか?といっても地名ですが、台北から南に2時間ほど下った新竹市に「茄苳」という地名があるのです。台湾で車を運転する方ならピンと来るかもしれません(笑)。国道三号線(高速道路)の新竹と香山の間にあるインターチェンジの名前が「茄苳交流道」です。

「茄苳」は正式には新竹市香山區茄苳里という地名を指します。清代に付けられた地名だそうで歴史はそれほど古くありません。このあたり一体は盆地になっており「アカギ(中国語の正名は「秋楓」)」の木が大量に生えていました。そのためアカギの別名である「茄苳樹」の名前を取って「茄苳湖」と呼ばれるようになったということです。

清代に入植した住民のほとんどが泉州出身でこの地域には「金廣福」という武装開拓組織もおかれていました。この集団はアヘン戦争や対仏戦争などで活躍します。「金廣福」の本部となった建物は現存し、文化古跡に指定されていて今でも見学する事が出来ます。第二次世界戦後にこの地の東側を「茄苳」、西側を「大湖」と行政区画が割られ、合併や編入を経て現在の行政単位となりました。

地名の由来にもなった「アカギ」は台湾では重陽木などとも呼ばれ、台湾全域に樹齢数百年を越す老木があって信仰の対象ともなっています。台湾には他にもいくつか「茄」の字を持つ地名がある(または"あった")のですが、そのすべてが「アカギ(茄苳樹)」に由来します。もし旅行中に見かけることがあったら近くにアカギが生えていないか探してみると良いでしょう。

「茄」の字で繋がる台湾の一地方の歴史の話でした。それではレシピです。



[材料]
茄子 ……… 200g
豚ひき肉 ……… 100g
ショウガ ……… 5g
ニンニク ……… 10g

[調味料]
豆板醤 ……… 大さじ2
醤油 ……… 大さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
酒 ……… 大さじ1
片栗粉 ……… 小さじ1/2
ごま油 ……… 小さじ2
水 ……… 大さじ3

[作り方]
1.ナスをよく洗って食べやすい大きさに切り分ける。ショウガとニンニクをみじん切りにする。

2.豚ひき肉、ショウガ、ニンニクとすべての調味料を混ぜ合わせる。

3.炊飯器の中に茄子、作り方2の豚ひき肉と調味料を入れ、スイッチを入れる。炊きあがったら完成。

Point!
ナスを豆腐に代えるとそのまま『麻婆豆腐』になります。

ショウガとニンニクを軽く炒めた後、調味料と混ぜ合わせた豚ひき肉とナスを加えて炒めても作れます。時間短縮するならフライパンで炒めて作りましょう。


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