2015年4月26日日曜日

嘉積鴨│海南風白斬鴨

難易度:☆ 調理時間:1時間以内
海南省の名物料理『嘉積鴨│海南風白斬鴨』のレシピを紹介します。茹でたアヒル肉に各種調味料を混ぜたソースを添えて出す料理で、日本でも簡単に再現できます。

海南料理には海南四大名菜と呼ばれる四つの名物料理があります。その一つが今回紹介する『嘉積鴨』(他の三つは『文昌雞』、『東山羊』、『和樂蟹』) です。

『嘉積鴨』とは海南省南琼海市嘉積(加积)镇で養殖されているアヒルの品種の名前で、そのまま料理名にもなっています。300年以上前にマレーシアから導入された改良された品種のアヒルで、別名を「番鴨」と言います。中国大陸で養殖されている普通のアヒル(いわゆる『北京ダック』に使われるアヒル)とは見た目が大きく異なり、胴体が平べったく、灰色の体をしており、皮が薄く、肉質が柔らかいという特徴がある品種です。その肉のタンパク質含量は34%と豚肉や牛肉より高く、脂肪含量は他の家禽肉よりも低いという栄養学上の特徴があり、健康食品としても人気が高い品種です。

薬膳の材料として使われることもあり、通常は「冬虫夏草」など滋補の薬材と組み合わせて調理されます。

飼育方法も独特で、乾燥小魚や昆虫、糠、ダイズなど、特別な飼料を人為的に与えて飼育されています。様々な調理方法がありますが、今回のレシピのように最もシンプルに「白斬/白切」の方式で調理したものが、「嘉積鴨」本来のうま味を直接味わえる最高最善の方法といわれています。

調理は非常に簡単で、火の通し加減がすべての鍵を握ります。日本でもおいしい鴨、アヒル肉が手に入ります。鶏肉とは加熱の技が少し異なりますので、ぜひ腕を磨いておいしいアヒル料理に挑戦してみてください。


[材料]
アヒル肉 ……… 適量
 (300gで1人分ほど。)
 (通常売られている鴨肉はほぼすべてアヒル肉です)

[調味料]
ニンニク ……… 3個
ショウガ ……… 5g
酢 ……… 大さじ1
塩 ……… 小さじ1/4
砂糖 ……… 小さじ1
ラー油 ……… 適量
水 ……… 大さじ1
醤油 ……… 大さじ1


[作り方]
1.アヒル肉の下処理をする。

2.鍋に水を入れ、加熱して鍋の底が少し泡立つくらいまで(約80度)熱する。 作り方1のアヒル肉を入れ、お湯を沸騰させないように80-90度の温度を保ちながら15分ほど煮込んで火を通す。(→Point参照)

3.作り方2のアヒル肉に火が通ったら取り出して荒熱を取り、食べやすい大きさに切り分けて器に並べる。

4.ニンニク、ショウガを細かくみじん切りにし、その他のすべての調味料と混ぜ合わせてソースを作る。器に盛りつけたアヒル肉にソースを添えて完成。

Point!
アヒル肉は鶏肉より弾力があります。一番肉の厚い部位に串などを刺して血が流れなければ火が通っています。すぐに火を止めて冷ましましょう。煮込みすぎると肉が硬くなるばかりで味が落ちます。

器に盛りつけたアヒル肉にはレタスや千切りにしたショウガ、香菜などを薬味として添えるとよいでしょう。

日本では「嘉積鴨」という品種のアヒル肉は手に入らないため、厳密には完全に再現することは出来ません。 地元で養殖されている名産アヒル肉があればそれを使ってみましょう。

これらの調味料を混ぜ合わせたソースがこの料理のもう一つの決め手なのですが、好みのものを使ってかまいません。


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