「中餐丙級證照」シリーズから『辣味四季豆│ピリ辛サヤエンドウ』のレシピを紹介します。浅漬けの手法で作る中華料理です。
サヤエンドウは中国語で四季豆といいます。今回は中国語の四季について簡単に見てみましょう。
春
まずは春。実は日本語と中国語で微妙に形が違います。日本の漢字は「春」と横棒の二段目から右側の払いが始まりますが、中国語では「春」と横棒の三段目、最後の弾から右側の払いが始まります。中国で漢字を書くときは注意しましょう(笑)。(ブラウザによっては区別して表記されないかもしれません。ご了承ください。)
今でこそ「春」という字を書きますが、もともと「萅」と書き、春はこの略字です。古い漢字のほうを見ると分かるように太陽(日)に草冠がついており、陽が当たって草が生える様子を表しています。「屯」は音を表し、古くはトゥンのように発音したそうです。
「(木の芽が)張る」、「(天が)晴る」、「(田畑を)墾る」 から転じてハルとする日本語と同じような考えですね。
夏
もともとの漢字は「大きな仮面をつけて踊る人」を表す象形文字で、中国史上最も古い王朝の名前でもあります。「元気に踊る様」が転じて「勢いが盛んな様子」の意味になり、最も暑い季節をあらわす漢字となりました。
日本語でナツとなった由来はよく分かっていませんが、古代アルタイ語で夏を表す語がニャとかニョとかいった音で始まるので、そこから発生したのではないかとも考えられています。
秋
もともと穀物(禾)を束ねることを表した文字で、収穫の時期、つまり秋を表すようになりました。この字をアキの意味で使うようになったのは秦の時代前後です。米の収穫と関連があるとされます。
それ以前の甲骨文字や金文の時代にはまったく異なる形をした漢字でアキを表しました。コオロギか、キリギリスか、イナゴか、とにかく複雑な形状をした虫を表す絵を二つ並べて、アキの意味で使っていたことがわかっています。学者によって見解は分かれていますが、古代人も虫の音を競わせたりと風流な遊びに興じていたのかもしれませんね。
日本語では「(空が)アキラカ」、「(葉っぱが)紅い」、「(食べ)飽きる」から転じてアキとなったという説があります。
冬
最後に冬。「ひも状のものの両端に食物を結わえて吊るした形」の象形文字(冬の上半分の部分)、「∧」や「丹」みたいな形の字で保存食を作る季節、フユを表しました。その後氷を表す「冫(にすい)」を下部に加えて現在の形になります。よっぽど寒かったんでしょう。旧字体の冬の字は下部を「ン」のように書きます。下部が「ン」になっている冬の字は台湾でも時々見かけることがあります。漢字の成り立ち的に間違いでは有りません。
日本語では「殖ゆ」、「冷(ひ)ゆ」などの語が転じてフユになったといわれています。
台湾は時々夏かと思うほど暑くなったりしますが、まだまだ比較的涼しい季節が続いています。春ももうすぐです。
それではレシピいってみましょう。
[材料]
サヤエンドウ ……… 300g
ニンニク ……… 3個
トウガラシ ……… 1本
ショウガ ……… 15g
[調味料]
塩 ……… 小さじ1/4
砂糖 ……… 小さじ1
ラー油 ……… 小さじ1/2
酢 ……… 小さじ1/4
[作り方]
1.ニンニクをみじん切りにする。ショウガを千切りにする。トウガラシは種を除き千切りにし、沸騰したお湯にくぐらせて軽く火を通しておく。
2.サヤエンドウはよく洗い両端を落としてスジを除く。適当な長さに切りそろえたら沸騰したお湯にくぐらせて火を通し、取り出して水気を切っておく。
3.密閉袋に作り方1のニンニク、ショウガ、トウガラシと作り方2のサヤエンドウ、すべての調味料を入れて振り混ぜ、15分ほど漬けて味を染み込ませる。サヤエンドウを取り出して器に盛り付けたら完成。
Point!
ラー油が入っているため冷蔵庫では漬けられません。数時間程度は漬けておけますが、浅漬けしてすぐに食べてください。
0 件のコメント:
コメントを投稿