客家の伝統菓子『紅龜粿│紅亀ケーキ』のレシピを紹介します。もち米で作った真っ赤な生地に小豆餡を詰めて薄く焼く料理です。
『紅龜粿』は台湾をはじめ、広東省潮州、マレーシアなど客家が多く居住する地域で慶祝日に祝い物として食べられます。日本でハレの日に紅白のモチを食べるようなものですね。
古くは紅花で赤く染色した生地を使っていましたが、今では専ら食紅で染色します。食紅を使っているので一見毒々しいほどの赤に染まっていますが、健康に影響はないのでご心配なく。表面には木型を使って模様をつけるのが一般的で、名前のとおりカメの甲羅模様をあしらったものの他、吉祥の図案や漢字をデザインしたものもあります。
福建省系の華人が多く住むシンガポールやマレーシアでは、客家でない普通の華人にも浸透しており、祭祀には欠かせない貢物となっています。台北ではほとんど見ることができない台湾よりもマレーシアシンガポールの方が一般的なほどです。
型で模様をつける製法は和菓子のそれにも通じ、もち米を食べる文化が南洋地域を通じて日本にもしっかり伝わっていることが分かります。ちなみにマレーシアなどでは水の代わりにココナッツミルクで作るので、さわやかな甘味とココナッツの風味があり筆者はこちらの方が好みです。
食紅の入っていない紅白の『紅龜粿│紅亀ケーキ』を作って、日本でならキャラ餅など作ってもよいでしょう。お祝いごとに贈ってもいいかもしれませんね。
[材料]
もち米粉 ……… 700g
水 ……… 300cc
食紅 ……… 少々
小豆餡 ……… 適量
バナナの葉 ……… 適量
(タケの葉、ホオノキの葉、タケノコの皮、ワックスペーパーなどでもよい。)
[調味料]
砂糖 ……… 大さじ4
[作り方]
1.バナナの葉はよく洗い一片15cmほどの大きさに切って表面に薄くサラダ油(分量外)を塗っておく。
2.もち米粉、水、食紅を混ぜ合わせ、表面に光沢が出るくらいまで捏ねる。好みの大きさの生地を取り、中に適量の小豆餡を包んで球状に成型しておく。表面には薄くサラダ油(分量外)を塗っておく。
3.まな板の上などで手のひらで押さえて厚さ1cmほどに延ばし、表面に好きな模様をつける。中央部は周辺部より少し薄くしておく。
4.生地をバナナの葉の上に乗せ、蒸し器に入れて弱火で8-10分ほど蒸したら完成。
Point!
生地の大きさと厚さによって蒸し時間が変わります。模様を付けないなら蒸しすぎてもあまり問題はありませんが、細かい模様は蒸しすぎるとつぶれてしまいます。
ある程度冷えてから食べた方が食べやすいです。
食紅は入れなくても味に変わりはありません。
小豆餡の代わりに各種のフルーツジャムをいれて作ることもあります。また水の代わりにココナッツミルクを使うとマレーシア風のお菓子に大変身。おやつとしてならこちらの方法で作った方がおいしいです。
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