本日の料理は『薑絲鱸魚湯│スズキとショウガのスープ』です。スズキを糸ショウガで煮込んだシンプルなスープで、新鮮な魚を扱える日本でなら世界一おいしいものが作れるかもしれません。
スズキ Lateolabrax japonicus は日本語の漢字では「鱸」と書きます。そのため中国語で「鱸魚」と書いてあれば「スズキ」を意味すると思ってしまいますが、実はそうではありません。いきなり料理名と矛盾することを言ってしまいますが、中国語の「鱸魚」が指す魚はスズキ科のヨーロピアンパーチ Perca fluviatilis という魚で、日本のスズキとは別種の魚です。料理名ではスズキとしていますが、厳密には違うということをご理解しておいてください。
つまり日本の「スズキ」の漢字表記が「鱸」、中国語の「鱸魚」の和名は「ヨーロピアンパーチ」というわけです。
それでは日本のスズキを表す正しい中国語はどのように書くのでしょう?正解は「日本真鱸」、こちらが学術的にも正しい表記となります。まぁ、ほとんどの「花鱸」という別表記を使います。なまじっか漢字が同じなので、こういう動植物の名称に関する混乱は枚挙に暇がありません。皆さんも台湾や中国で見慣れた動物の漢字を見かけたら…、ぜひ一度両国の図鑑や漢字字典を見比べて意味を再確認するクセをつけておくとよいでしょう。
本日の料理、名称は複雑ですが作り方はとてもシンプルです。ぜひお試しください。
[材料]
スズキ ……… 350g
ショウガ ……… 10g
ネギ ……… 適量
水 ……… 450cc
[調味料]
塩 ……… 小さじ1/2
酒 ……… 大さじ2
胡椒 ……… 少々
ごま油 ……… 小さじ1/2
[作り方]
1.スズキはよく洗い、三枚におろした後食べやすい大きさの切り身にする。ショウガは千切りにする。ネギはみじん切りにする。
2.水を沸騰させて作り方1のスズキ、ショウガ、酒を加え、再び沸騰させたら弱火で5分ほど加熱する。
3.火を止めて塩、胡椒を加えて味を整え、最後にネギ、ごま油を散らしたら完成。
Point!
スズキは最初から切り身を使ってもOK。ウロコを落として内臓を抜いたら一匹丸ごとをスープにしてもよいでしょう。
塩味が薄いかもしれないので、好みで塩気を調節できるようにして置くよと胃かもしれません。
コラムにもありますが、本来は「ヨーロピアンパーチ」という魚を使います。日本には分布しない魚なので、スズキ科の別の魚を使って作るのが手っ取り早いでしょう。
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