前回に引き続き『肉燕皮』を使った福州の伝統料理『小長春、肉燕│小長春、肉燕、福建風ワンタン』を紹介します。『肉燕皮』に豚肉の餡を詰めてワンタンを作り、中華スープで食べる料理です。
『小長春』とは中国吉林省の長春…とは関係がなく、「長春花」という花の名前からきています。五つの花弁が美しい「長春花」は日本のニチニチソウに似ており、料理名はスープの中にあるワンタンをこの花に見立てたものです。結婚や成人のお祝いやお年寄りの誕生日などのおめでたい席で振舞われる宴席料理の一つです。別名の『肉燕』は一般的な名前です。
数ある福建料理の中でもかなり有名な料理なので日本でも食べることができると思います。もちろん台湾でも食べられます。
普通のワンタンと違い生地に豚肉が練り込んであるので、スープに豚肉の旨みが染み出し、ワンタンを口に入れるとふんわりと豚の油の甘さが口いっぱいに広がります。味の割に脂肪分が高くはないので、ダイエット中の女性にもおすすめできそうです。
本当におすすめ!ぜひ一度家庭で再現していただきたい絶品料理です。
[材料]
豚ばらひき肉 ……… 200g
魚肉 ……… 100g
干しエビ ……… 15g
干しシイタケ ……… 2個
肉燕皮 ……… 200g
海苔 ……… 適量
セリ ……… 20g
[調味料]
塩 ……… 適量
味の素 ……… 適量
水溶き片栗粉 ……… 少々
ごま油 ……… 少々
胡椒 ……… 少々
中華スープ ……… 750cc
[作り方]
1.干しシイタケは水で戻しておく。セリはみじん切りにしておく。
2.豚ばらひき肉、魚肉、干しエビ、水で戻した干しシイタケ、セリをよく混ぜ合わせて餡を作る(→Point参照)。餡は約40等分しておく。
3.肉燕皮を8cm四方に切り、中央に作り方2の餡を乗せて半分に折りたたんで包む(→Point参照)。これを沸騰したお湯で5分ほどゆでてワンタンの完成。ワンタンは取り出して分けておく。
4.別の鍋に中華スープを熱し、塩、味の素で味を調える。お碗に適量の海苔を載せ、上にワンタンを盛り付け、中華スープを注ぐ。少量のごま油と胡椒を振りかけたら完成。
Point!
魚肉があるので、混ぜ合わせるときはミキサーなどを使った方がよいでしょう。魚肉とシイタケ、干しエビを細かくみじん切りにすれば手作業でも餡は作れますが、結構手間がかかります。
肉燕皮の閉じ方は様々です。オリジナル通り花の形を模して作るもよし、シンプルに三角形にしてもよし、各自で好きなように包みましょう。
中華スープの味付けは非常にシンプルですが、肉燕皮の皮から徐々に豚肉の旨みが染み出してどんどん美味しくなります。 具は各自で工夫してみてください。
これに茹でた鴨の卵を加えると簡易版『太平燕』になります。本格レシピは次回!
干した肉燕皮を使うときは、水に浸けるなどして皮を軟化させた後で餡を包みましょう。
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