本日は「中餐丙級證照」シリーズより『咖哩燒小排│豚肉のカレーステーキ』という料理のレシピを紹介します。
台湾でも日本ほどではありませんが、カレーは人気の料理で台北市内には多くの専門店があります。日本の統治時代に台湾に広まったカレーは瞬く間に全土に普及し、今でも家庭料理の一つとして定着しています。当ブログでおなじみの「中餐丙級證照」シリーズにもカレーを使った料理が幾つかあり、台湾にもかなり浸透していることが分かります。近年はすこしずつ台湾風のアレンジがなされたカレーも登場しており、台湾人の「カレー愛」はこれからますます深まっていくことでしょう。
代わって中国大陸部では近代に入ってからマレーシアやタイのカレーが南部地域で食べられるようになりましたが、料理としてはあまり一般的ではありません。北部ではスーパーの輸入食品店で日本のカレー粉が少しだけ売られている程度です。多くの中国人はカレーの作り方を知らないどころか食べたことすらないのです。
このように中国大陸部と、台湾ではカレーが伝わってきた経緯が異なります。中国語で「咖哩」と書けばそのものカレーの意味ですが、中国人と台湾人では頭の中に思い浮かべるイメージがきっと違うことでしょう。
カレー発祥の地インドでは、「カレーは釈迦が作った」という民間伝承もあるということです。古代タミル語で kari はソースの意味で、これが現在のカレーの語源になったそうです。羊肉の臭みを抜くために様々な香辛料を配合して作ったソースがカレーの源流ということですが、この料理思想は台湾の『羊肉爐』にも繋がるものがありますね。
というわけで今回はカレー粉を使った台湾料理です。手順が多く、「中餐丙級證照」シリーズでも屈指の難度を誇る料理ですが、日本のカレーとは一味違う中華風のカレーを味わえます。夕食のおかずにぜひお試しください。
[材料]
豚肉 ……… 300g
ニンジン ……… 1/3本
ジャガイモ ……… 1個
ピーマン ……… 1/3個
ショウガ ……… 10g
トウガラシ ……… 1本
チンゲンサイ ……… 6本
[調味料1]
塩 ……… 小さじ1/2
片栗粉 ……… 小さじ1
[調味料2]
カレー粉 ……… 小さじ1/2(市販のカレー粉1ブロック)
塩 ……… 小さじ1/2
砂糖 ……… 小さじ2
ケチャップ ………小さじ1
水 ……… 600cc
[作り方]
1.ジャガイモの皮をむきブロック状に切る。ニンジンの皮をむきブロック状に切る。ジャガイモとニンジンを蒸し器に入れ、強火で20分ほど蒸して火を通しておく。
2.ピーマン、トウガラシ、ショウガを千切りにする。豚肉は良く洗ってさいの目に切り、調味料1と混ぜ合わせておく。
3.鍋に油を熱し、作り方2のピーマン、トウガラシ、豚肉を入れ、豚肉の表面の色が変わるまで揚げて火を通す。火が通ったら取り出して油を切っておく。
4.鍋に大さじ3のサラダ油(分量外)をひき、ショウガを炒めて香りを出す。続いて作り方3で揚げた豚肉、全ての調味料2を加えて沸騰させ、弱火で3分煮込む。続いてジャガイモ、ニンジンを入れ、中火で5分煮込む。
5.作り方4の鍋に、ピーマン、トウガラシを加え、スープにすこしとろみがつくまで煮詰める。更にゆでて火を通したチンゲンサイを飾りつけ、中央に豚肉と野菜、スープを盛り付けて完成。
Point!
豚肉は一度揚げておかないと、煮込んでいるときに硬くなってしまいます。一度揚げて表面を白くしてから煮込んでください。ジャガイモとニンジンを煮て作るならもう少し多めの水が必要です。
日本のカレーのように豚肉を炒めてから、野菜を煮込んでも正直悪くはないのですが、試験ではこの作り方で作るよう指示されています。別々の調理法で火を通した材料をカレー粉のソースでまとめるという技術を見る料理なのです。家庭で作る場合は適当にアレンジしてください。
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