本日は体が心から温まる鍋料理『臘味芋頭鍋│ソーセージとサトイモの鍋』を紹介します。ソーセージを鍋に?と驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、中国鍋では結構普通の具材です。
さて、料理名にある臘味の「臘」とは燻製にした肉類のことで、ソーセージ以外にもサラミや燻製にした鴨、鶏、魚、卵なども含みます。今回はソーセージとサラミで作りますが、燻製肉が手に入れば、それらを使って作ってみましょう。
中国の燻製の歴史は紀元前にまで遡ります。「臘」とは古くは肉類を塩や醤油に漬けてただ乾かしたものを指しました。中国北部の厳しい寒さと乾燥した気候は、乾燥肉の作製に適しており、特に農暦12月は臘月という別名があるほど感想肉の作製に最適だったといいます。これが温暖湿潤な南部地域に伝わるにしたがって煙でいぶして防虫し、長期保存ができるように加工するようになったのです。
現在の「臘肉」はこの南部地域で作られるようになった燻製肉のことを指します。豚の肝臓、魚、鶏、卵、魚卵、そして犬肉まで中国南部では様々な臘肉が食べられます。中国の燻製肉は西洋のウィンナーやサラミとは別で、醤油や香辛料を使って作ります。少々脂っこいかもしれませんが日本人には受け入れやすい味です。レシピでは西洋の燻製肉を使って作りますが、中国の燻製肉が手に入れば使ってみましょう。おいしいですよ!
[材料]
ソーセージ ……… 200g
サラミ ……… 100g
サトイモ ……… 200g
ネギ ……… 1本
厚揚げ ……… 2丁
水 ……… 500g
ニンニク ……… 2個
[調味料]
オイスターソース ……… 小さじ2
砂糖 ……… 小さじ1/4
[作り方]
1.サトイモの皮をむき、一口サイズに切る。ソーセージとサラミは斜めに薄切りにする。ネギはぶつ切りにする。厚揚げは食べやすい大きさに切る。
2.熱した鍋に少量のサラダ油(分量外)をひき、ソーセージとサラミをいためて火を通す。その後ニンニクを炒めて香りを出したら、水と調味料を加えて沸騰させる。残りの材料を加えて弱火で10分ほど煮込み、サトイモに火が通ったら完成。
Point!
野菜を入れるなら、水の代わりに中華スープを使いスープを多めに作りましょう。葉野菜はサトイモが煮えてから入れればOK。ソーセージとサラミの味をスープに溶かすと美味しいのですが、20分も煮込めば十分です。食べている最中にスープが完成するくらいのタイミングで調理すれば完璧です。
ソーセージとサラミの代わりにウインナー、カラスミ、魚の燻製、燻製卵などを使えばそれぞれ風味の違う『臘味芋頭鍋』が作れます。
手に入る方はサトイモの変わりにタロイモを使って作りましょう。
材料を細かくさいの目に切り同じように煮込んだ後、ご飯の上にかければ『臘味芋頭飯』という広東料理になります。これも旨いです。チャーハンの具にも最適です。
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