昨日に引き続いてニキビの薬膳料理『海帶三仁粥│三仁粥』を紹介します。昨日は脂性のニキビを治すレシピでしたが、本日は熱性のニキビを治すレシピです。昨日のレシピにいくつかの生薬を足して作ります。
熱性のニキビとは赤く炎症を起こした皮膚の中に白い芯がある様なニキビのことで、漢方では血の巡りを良くし、皮膚に溜まった熱を取ることで治療します。料理名にある「三仁」とは、薏苡仁、桃仁、杏仁の三つを指し、コンブでダシを取ったスープで米と一緒に煮込み粥にして食べます。
薏苡仁はイボの治療薬としてとても有名な漢方薬で、このほかにも利尿作用、抗炎症作用、筋肉を緩める作用、抗アレルギー作用など様々な薬理作用があります。桃仁は、血液をサラサラにする作用、抗アレルギー作用、抗炎症作用、更年期障害に対する作用、そして活性酸素に対抗する作用などがあります。杏仁は咳止め痰きり薬として有名で、便秘に対する作用、女性ホルモン様作用、解熱作用などがあります。
どれも古くから女性の肌のトラブルに利用されてきた生薬で、これらを組み合わせて使うと美肌にとても効果がありそうです。また粥に入れるその他の材料、昆布、緑豆、粳米(普通のお米)もそれぞれ美肌効果があるのです。、まさに全方位対応型のお肌の薬膳料理と言えます。漢方薬を勉強したことのある方は、じっくり配合の妙を味わってください(笑)。筆者も始めてこの料理のレシピを見たときはちょっと感動しました。そしてこの配合なら味にもとても期待できそうです。
ちょっと難しいですが、薬膳的な効能は清熱解毒、消火消炎、活血化瘀、養陽潤膚。コンブや粳米、緑豆、枸杞子の効果も入っているのでより複雑です。
まずは手に入る材料だけで作ってみましょう。メールなどで相談いただければ材料送ります。
[材料]
薏苡仁 ……… 15g
枸杞子 ……… 15g
桃仁 ……… 15g
コンブ ……… 10g
杏仁 ……… 10g
緑豆 ……… 20g
米 ……… 80g
[調味料]
塩 ……… 適量
[作り方]
1.桃仁、杏仁を包丁の腹で砕いてティーパックに入れる。昆布ははさみなどで千切りにするか、ミキサーで砕いて粉末にしておく。
2.桃仁、杏仁入りのティーパックとその他の材料と合わせて多めの水で炊いて粥を作る。塩で味を調えて完成。
Point!
作るだけなら炊飯器ですぐに作れます。材料を集めるのが少々大変ですが、漢方薬局などに相談してください。市販の桃仁、杏仁は大体薄切りになっていると思います。生薬そのものをそのまま入れたいところですが、量が多いのでティーパックに入れエキスだけを利用しましょう。
薏苡仁も緑豆もコンブも米も、材料は全て水を吸います。米80gなら3-4合の線まで水を入れて粥を作った方がいいでしょう。
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