2013年10月30日水曜日

観世音霊籤第九十六首 - 第一百首

観世音霊籤百首
第九十六首 上上
巍巍寶塔不尋常
八面玲瓏盡放光
勸汝志心勤頂禮
天龍擁護降千祥

意訳:
巍巍寶塔不尋常
今のあなたは普通ではない。

八面玲瓏盡放光
あらゆる方面に光を放つ。

勸汝志心勤頂禮
後は天に祈りを捧げよ。

天龍擁護降千祥
望むものが全て手に入るだろう。

説明:
尋常でない運気の高まりを暗示するあたり籤です。
天に望めば望んだ分だけの結果が手に入ります。
不可能が可能に、無理が無理でなくなるときです。
今こそあなたの夢を叶えましょう。

故事:
汾陽王七夕遇天孫
竇燕山積善



第九十七首 
園林月色搖疎影
恍若鋪成滿地瓊
幾度兒童來收拾
豈知收拾總無成

意訳:
園林月色搖疎影
林に掛かる月が地に影を引く

恍若鋪成滿地瓊
まるで地面にたくさんの宝石が落ちているかのようだ。

幾度兒童來收拾
子供たちはそれを幾度となく拾おうとするが、

豈知收拾總無成
けしてそれを拾い上げることはできない。

説明:
非常に美しい情景が描かれた籤です。
目の前に見える幻を心の幼いものたちは本物だと思い込んでいます。
しかしそれが幻だと知っているものにとっては、これほど滑稽なものはありません。
夢は夢、幻は幻、惑わされずに現実を見つめましょう。

故事:
鄧通銅山鑄錢
孔明六出祁山


第九十八首  
經商出入事遲疑
恐惹閒愁與是非
如鳥飛投羅網陷
相看能有幾人知

意訳:
經商出入事遲疑
今の計画はすこし遅らせたほうがよい。

恐惹閒愁與是非
急いでもおそらくよい結果は出ないだろう。

如鳥飛投羅網陷
自ら網にかかった鳥のように、

相看能有幾人知
いつ再び飛びたてるのか誰にも分からない。

説明:
今飛び立てば猟師の網にかかってしまう、そんな未来を暗示する籤です。
一度網にかかればいくら空を飛べるとはいえ、次はいつ飛び立てるか分かりません。
すこし計画を遅らせて、周りの景色を観察しましょう。
時期が来れば自損の危険は去ります。

故事:
陶淵明三徑關門
吉平遇難


第九十九首 中平
等閑騎馬着鞭來
半有憂危半有財
似火方燒頭上屋
天教一雨蕩殃災

意訳:
等閑騎馬着鞭來
馬に鞭を入れるのはしばらく待て。

半有憂危半有財
今は危険と成功が半々である。

似火方燒頭上屋
家屋が燃えてしまうかもしれないが、

天教一雨蕩殃災
それによって天から恵みの雨が降るように。

説明:
状況は半々、吉凶どちらの目もあります。
ここは急がず、マイペースを貫きましょう。
災い転じて福と成るかもしれませんし、その逆もあります。
目の前のことに一喜一憂するのはやめましょう。

結局急がずのんびり行くのがよいのです。

故事:
塞翁失馬
陶三春瓜園打鄭恩


第一百首 
欲就東兮欲就西
逢人說事轉痴迷
登山不見神仙面
莫若歸休更勿提

意訳:
欲就東兮欲就西
ある時は東、ある時は西。

逢人說事轉痴迷
今から起こることの覚悟だけはして置くように。

登山不見神仙面
苦労をしても得るものはない。

莫若歸休更勿提
もう考えるのは止めよ。

説明:
天の意思は移ろいやすいものです。
右かと思えば左、左かと思えばまた右、あなたは振り回されることになります。
だからといって得るものは何もありません。
あれだけ苦労したのに、これだけ努力したのにと嘆いても、何の意味もありません。
無用な消耗は避け、家に帰って寝ましょう。

故事:
楚襄王陽臺夢醒
三教談道


●第九十一首 - 第九十五首まで

これにて観世界音霊籤の解説を終わります。

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1 件のコメント:

  1. 本日(2019年12月11日)に挑戦しました。2度目に表裏の組合せが出て、「これだっ!」と思いっきり引かせて頂きました。
    すると、「百」!
    やっぱりね(≧∇≦)b
    ズバリだと!

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