低温の油で火を通した鶏肉を豆板醤と絡めて作る料理で、濃厚な旨味はそのままレストランでも通用するほど。筆者の得意料理でもあります。レシピでは鶏もも肉で作っていますが、油を控えたい方は鶏むね肉で作ってもいいでしょう。
料理名にある「辣子」とは四川でのトウガラシの呼び方。台湾では普通話と同じく「辣椒」と呼びます。
中国にトウガラシが伝わったのは明王朝の時代で、王朝末期には医薬品として少量使われていた記録があります。当時、香辛料といえば花椒、ショウガ、胡椒などが主流で、トウガラシを使った料理はまだまだ開発されていません。そして1600年代、日本の戦国時代とも関連の深い台湾の東インド会社経由でトウガラシが中国にもたらされます。なんとトウガラシが中国にもたらされたのは台湾経由なのです。当時のトウガラシは福建語で「番仔薑」と呼ばれ、ショウガの仲間に分類されていたことが分かります。
香辛料として中国に伝わったものの中ではかなり新しいものであるにもかかわらず、今では中華料理に欠かせない材料となりました。トウガラシを多用することで有名な四川料理ですが、トウガラシが伝わる以前の辛くない四川料理も数多く残存しています。材料を通して料理の歴史を眺めてみるもの面白いものですね。
それでは、本日のレシピ行ってみましょう。
難易度:
☆☆
調理時間:
30分以内
材料:
鶏もも肉 ……… 300g
乾燥トウガラシ ……… 2本
ニンニク ……… 3個
ショウガ ……… 少々
調味料1:
醤油 ……… 小さじ1
水 ……… 大さじ3
片栗粉 ……… 小さじ2
紹興酒 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ1/2
塩 ……… 小さじ1/2
調味料2:
豆板醤 ……… 小さじ2
砂糖 ……… 小さじ1
水 ……… 大さじ4
調味料3:
水溶き片栗粉 ……… 小さじ1
作り方:
1.鶏もも肉は骨を抜いて一口サイズに切り、調味料1を混ぜ合わせたものに15分ほど浸けておく。ニンニク、ショウガはみじん切りにする。
2.熱した鍋に揚げ物油を入れ、120度に熱したあと、作り方1の浸けておいた鶏もも肉を入れる。表面が白くなるまで揚げて火を通したら、取り出して油を切っておく。
3.作り方2の鍋に少量の油を残し、ショウガ、ニンニク、トウガラシを中火で炒めて香りを出す。続いて調味料2を加えてよく混ぜ合わせながら加熱し、沸騰したら作り方2の鶏肉を入れてソースを絡めながら炒める。
4.火を止めて水溶き片栗粉でとろみをつけて完成。
Point:
作り方4の水溶き片栗粉は入れなくてもなくても作れます。好みでどうぞ。
鶏肉は120度の低温の油で火を通します。鶏肉の浸け汁を入れてみて小さな泡が立つくらいの温度のとき肉を加えましょう。
油を控えたい方は鶏むね肉で作りましょう。付け合せてネギを一緒に炒めても美味です。
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