手軽な植物性の熱源として禅宗の普及と共に広がった麩は、台湾のお寺では欠かせない食材です。というか台湾では素食料理以外で麩を使うことはほとんどありません。台湾の普通の人は食べたことすらないことがあります。料理方法なんて知らない人がほとんどです。特定の場所だけで食べられる珍しい食材といえます。
その他の中国各地、特に内陸部では麩を使った料理はたくさんあるのですが、台湾では仏教と共に300年ほど前に伝わって、そのまま寺内だけで使われる食材として定着してしまったものと思われます。普通の台湾人は麩を使ったお菓子や料理をほとんど口にしないため、日本訪問時に麩の料理を食べさせてあげるとびっくりしてくれますよ(笑)。
日本では生麩や焼き麩が主流ですが、中国では揚げ麩がほとんど。しかし台湾では例外的に焼き麩が主流なので、日本で簡単に再現が可能です。たまにはこんな不思議な料理はいかがでしょうか?
難易度:
☆
調理時間:
30分以内
材料:
焼き麩 ……… 250g
ゴマ ……… 適量
調味料1:
醤油 ……… 大さじ1
塩 ……… 少々
砂糖 ……… 小さじ1/2
麦芽糖 ……… 適量
(→Point参照)
水 ……… 40cc
調味料2:
蜂蜜 ……… 適量
作り方:
1.焼き麩を一口サイズに切り、適量の油できつね色になるまで揚げて取り出して油を切っておく。
2.鍋に調味料1を混ぜ合わせたものをいれ、加熱して沸騰させる。沸騰したら蜂蜜と作り方1の焼き麩を加えて、弱火で熱しながら手早く混ぜ合わせる。
3.焼き麩に調味料が絡んだら、ゴマを振りかけて完成。
Point:
麦芽糖は通常40gほどを使いますが、好みで増減させてください。普通の砂糖でも作れますが焦げやすいので注意しましょう。
生麩と焼き麩では成分が違うので同じものは作れません。
作り方2で八角を1つ加えるととたんにエスニックな料理になります。お好みでどうぞ。
落花生やキクラゲを加えて作ることもあります。
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