清燉牛肉麵│牛肉ラーメン

清燉牛肉麵│清燉牛肉ラーメン

今週の牛肉麺シリーズのトップを飾るのは以前軽く紹介したことの有る、『清燉牛肉湯』です。中国大陸奥地の回族(イスラム教徒)の蘭州牛肉啦麺(手で引き伸ばして麺を作る、台湾でも食べられます。)が起源とされ、台湾でも非常にポピュラーな麺料理です。

今回はより本格的なレシピということで、台湾で食べられる牛肉麺スープの作り方をなるべくオリジナルに忠実に再現してみたいと思います。

明日以降登場予定の『紅燒牛肉麵』などと比べ、透明ですっきりとした味のスープが特徴で、麺以外にも水餃子や鍋料理のベースとしても使えそうです。このまま作っても中華料理屋のメニューとしても十分通用すると思います。

台北市内の牛肉麺の店は昼食時になると大体どこもサラリーマンや学生で席が埋まり、人気のほどが分かります。台湾で食べたことのある日本人も多いことでしょう。

川芎、当帰、白芷はおそらく普通のスーパ－では入手できません。近隣の漢方薬局に問い合わせてみるか、台湾旅行時に迪化街などで買い込んでおくとよいでしょう。

もしもどうしても材料が欲しい！という方は、メールでご相談ください。
手に入らない材料は使わずに作っても意外とおいしくできてしまうものです。時間の有るときに挑戦してみましょう。

難易度：
☆☆☆

調理時間：
3時間

材料1：(スープ10人分)
川芎 ……… 3g
当帰 ……… 3g
桂皮(シナモン) ……… 2g
甘草(リコリス) ……… 1g
八角(スターアニス) ……… 1個
花椒 ……… 5g
白芷 ……… 1g
胡椒 ……… 1g


材料2：(スープ)
牛サーロイン ……… 400g
牛モツ ……… 600g
牛骨 ……… 500g
タマネギ ……… 1個
大根 ……… 500g
ニンジン ……… 250g
生姜 ……… 120g
水 ……… 8リットル

材料3：(牛肉麺一人分)
麺 ……… 120g
生姜 ……… 適量

調味料：(スープ)
酒 ……… 120cc
味の素 ……… 30g
塩 ……… 40g
スープ ……… 400 - 500cc



作り方：(スープ)
1．材料1の雑物を取り除き、すべて綿袋かティーバックなどに入れておく。

2．牛サーロインと牛モツはよく洗い、幅5cm×厚3cmほどの塊に切り分ける。切り分けてた牛サーロイン、牛モツは牛骨と共に沸騰したお湯で5分ほどゆでて血抜きをしておく。

3．タマネギは皮を剥く。ニンジン、大根はよく洗い皮を剥く。生姜はよく洗った後包丁の腹等で軽く押しつぶして砕いておく。

4．寸胴鍋に材料1を入れた袋、血抜きをした牛サーロイン、牛モツ、牛骨、作り方3のタマネギ、ニンジン、大根、生姜を入れる。酒、味の素、塩、水を加え強火で加熱する。沸騰するまで随時浮き上がってくるアクや雑物を取り除く。沸騰したら鍋に蓋をして中火で90分煮込む。

5．牛サーロインと牛モツを取り出し、再び中火で1時間煮込む。

6．牛骨と香辛料のバックを取り出したあと、キッチンペーパーなどで漉してスープの完成。

7．茹でた麺に千切りにした生姜を載せ、取り出した牛サーロインや牛モツを食べやすい大きさに切り分けたものをのせ、スープを注いで牛肉麺の完成。


Point：
スープに臭みを出さないためにも、浮いてくるアクは沸騰した後もこまめに取り除きましょう。

牛モツを乗せれば『清燉牛雜麵』、牛サーロインなら『清燉牛腩麵』、牛サーロインの代わりに牛スジで作ってスジ肉を乗せれば『清燉牛腱麵』 という名前になります。

台湾で食べるときは好みで麺の種類を選べます。日本では市販のラーメンの麺を使えば十分です。好みのものを使いましょう。

漢方材料をカタカナで書くと日本薬局方収載の生薬を表します、ここはあくまで料理のレシピ紹介なので全部漢字で記載し、それぞれの効果、目的などの説明は省かせていただきます。興味の有る方は自分で調べましょう。

漢方材料のそれぞれの読み方は
　川芎│せんきゅう
　当帰│とうき
　桂皮│けいひ
　甘草│かんぞう
　八角│はっかく
　花椒│かしょう
　白芷│びゃくし
　胡椒│こしょう
です。

日本で台湾の味そのままの牛肉麺のお店を開いたらウケると思うんですが、どうでしょうね？

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