各種料理に応用される『酸白菜│中華風白菜の漬け物』のレシピを紹介します。八角と米の研ぎ汁をを一緒に漬けるのがポイントの白菜の漬け物です。直接食べても美味ですが、料理の食材としても使われます。
現在日本で栽培されている白菜は山東白菜と呼ばれる中国から導入した半結球型の種を結球型に品種改良したものです。もともとこの『酸白菜』は山東白菜を使って作るので、もし半結球型の白菜が手に入ればそれを使って作りましょう。
白菜は容易に同属のアブラナ科植物と交雑し、品種の維持が非常に難しい植物です。江戸時代からたびたび日本に導入されてはいましたが、どれも品種の維持に失敗し普及しませんでした。
日本に白菜が本格的に持ち込まれるのは日清・日露戦争後。中国大陸に出兵した農家出身の兵士たちが現地で食べた白菜を気に入り、日本各地にその種を持ち帰って栽培したのが始まりです。しかしそのやはりその交雑性が大きな問題となり、多くは一代限りの栽培となって全く普及しませんでした。この栽培の難しい白菜を"松島"湾の島で隔離して純系統を取り出すことに成功したのが宮城県「沼倉吉兵衛」という人物です。
また小規模ですが同じく栽培に成功した愛知県では、「"野崎"徳四郎」という人により半結球種だった白菜が結球種に改良されます。
そして昭和に入ってやっと石川県でも栽培が軌道に乗り、現在も続く「松島種」、「野崎種」、「加賀種」という三大品種系統が生まれることになりました。
日本での白菜の生産量は、ダイコン、キャベツに次いで堂々の第三位。数ある野菜の中でも特に多く食べられているものの一つです。各地域には先祖伝来の漬け物の方法などがあるかと思いますが、
たまには別の漬け方で新しい味を開拓してみるのも面白そうですね。
[材料]
白菜 ……… 6kg
あら塩 ……… 大さじ10
水 ……… 3000cc
八角 ……… 3個
花椒 ……… 適量
米の研ぎ汁 ……… 500cc
[作り方]
1.白菜を半分に切る。
2.よく洗った容器に白菜を詰める。白菜を一層詰めたら上にあら塩を振りかけるのを繰り返し、すべての白菜を容器に詰める。
3.鍋で水、八角、花椒を入れ、加熱して沸騰させる。沸騰したら作り方2の白菜の上から注ぐ。その後白菜が浸かるように米のとぎ汁を加え、蓋をして冷暗所で保管する。そのまま7-10日ほど漬けたら完成。
Point!
重石はしません。塩水に浸けるだけで作ります。
白菜の断面に塩を刷り込んでから入れる方法もあります。少量ならあまり手間も変わらないので好みでどうぞ。
沸騰した液体は冷ましてからつかいますか?それとも熱いうちにそそぎますか?教えていただけますか?
返信削除沸騰したものをそのまま注いでください。簡易の殺菌になります。気温にもよりますが、長い間漬け過ぎるともちろん腐敗するので注意してください。
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