台湾の家庭料理『甜麵爆香菇│シイタケのテンメンジャン炒め』のレシピを紹介します。生のシイタケをテンメンジャンをベースにオイスターソースや醤油を加えたタレで炒めて作る料理です。様々な旨味が混然一体となったシンプルながらも見事な料理です。
ネギは古代日本でも食用にされていた食材で、古くは単に「キ(葱)」と呼ばれていました。これが中世以降、ラッキョウのように根を食べるようになり「根葱(ネキ)」と呼ばれるようになりました。今では葉の部分を食べるものもネギと呼んでいますが、もともとは球根の部分だけをネギと呼ぶのが正しかったのです。他にもアサツキ(浅葱)のキ、ワケギ(分葱)のギも葱と書き、それぞれ古くから食用とされていたことが分ります。萌葱色(もえぎいろ)のように、色の名前としても残っています。
ちなみにネギはちょっと前まで(クロンキスト体系)はユリ科に分類されていましたが、最新のAGP分類(AGP III)ではヒガンバナ科に分類されるようになりました。
ヒガンバナの仲間とネギの仲間は形態的に多くの類似点があり、古くからユリ科から独立させるべきという意見が多数ありました。
ちなみにヒガンバナ科に属する植物の多くはリコリンという毒を持ちます。ヒガンバナの球根を乾燥させたものは催吐作用を持つ「石蒜(せきさん)」という生薬になりますが、多量摂取すると死亡する恐れがあるためめったに使いません。中国語ではこの「石蒜」がヒガンバナの名称となります。
台湾では馬祖列島がヒガンバナの群生地として有名です。季節が合えば海辺に咲き乱れるヒガンバナを見ることができます。日本のあぜ道にある赤いものだけでなく、青紫色の紅藍石蒜という種も一面に生えており、夕暮れ時などはその美しさに目を奪われてしまいます。ぜひ一度訪れてみましょう。
[材料]
シイタケ ……… 150g
ネギ ……… 100g
[調味料]
テンメンジャン ……… 小さじ1
醤油 ……… 大さじ1/2
オイスターソース ……… 大さじ1
味醂 ……… 大さじ1
水 ……… 大さじ1
[作り方]
1.シイタケのいしづきを取り、傘の部分を食べやすい大きさに切る。ネギを5cmほどの長さに切り分ける。
2.熱したフライパンに大さじ1のサラダ油(分量外)をひき、シイタケを入れて表面に軽く焦げ目がつく程度まで炒めて取り出しておく。続いてネギを加え、香りが出るまで炒めたら取り出してシイタケとは別にしておく。
3.作り方2のフライパンにすべての調味料を加え、加熱して沸騰させる。作り方2のシイタケをフライパンに戻して味が染みるように混ぜ合わせながら炒める。シイタケに味が染みたら作り方2のネギをフライパンに戻し、ざっくりとかき混ぜて完成。
Point!
火の通し加減が命です。シイタケは中までしっかり火が通り、ネギはシャキシャキ感を残す程度に火を通しましょう。
通常は強火で調理しますがタレを焦がしてしまわないように注意しましょう。フライパンの質や食材の大きさによっては中火で調理したほうが上手くいきます。
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