2016年4月3日日曜日

北耆杞子燉乳鴿│仔鳩の黄耆と枸杞スープ煮込み

難易度: 調理時間:1時間以内
久しぶりの本格薬膳、福建料理から『北耆杞子燉乳鴿│仔鳩の黄耆と枸杞スープ煮込み』のレシピを紹介します。特に小児の気虚に高い効果を発揮する薬膳で、大人の陽虚証にも使われます。メインの小鳩ですが、野生のものではなくきちんと養殖されたものを使いましょう。

日本の公園などで当たり前にみられるハトはカワラバト Columba livia という種です。もともと外来種で日本には1000年以上前に家畜として中国からもたらされたと考えられています。伝書鳩としてもおなじみですね。伝書鳩は電話も手紙も普及していなかった頃は安価な連絡手段として重宝されました。伝書鳩を撃ってしまう可能性があるため狩猟が禁止されていますが、そのため都市部で爆発的に数を増やし、獣害を発生させています。

ミミズなどの餌をヒナに与えることもありますが、親ハトはピジョンミルクと呼ばれる高たんぱくの栄養分を喉から排出することが可能で、これをヒナに与えて育てます。哺乳類以外で授乳(?)を行う数少ない動物の一つです。そのうち大量生産されるようになるかもしれませんね。

中国ではハトは食肉として養殖されています。というか日本以外では割と一般的な食材なので、海外旅行時に食べてみるとよいでしょう。台北では広東料理のレストランなどで食べられます。鶏よりも味がしっかりしていて美味です。



[材料]
仔鳩肉 ……… 1匹分(約150-200g)
 (毛の生え変わる直前のひな肉を使います。)
黄耆 ……… 30g
枸杞 ……… 30g
水 ………適量

[調味料]
塩 ……… 少々

[効能効果]
補心益脾、固摄精気。早泄、陽痿、体倦乏力、自汗、心悸など。

[作り方]
1.下処理した若鳩肉を小さな土鍋に入れ、黄耆と枸杞、適量の水を加えて蓋をする。

2.作り方1の土鍋を蒸し器にかけ、強火で1時間ほど過熱する。土鍋を取り出し、塩を添えて完成。

Point!
水量は鳩の大きさにもよりますが、水面から肉が少し出るくらいで作ります。完全に水没はさせません。

ハトのひな肉は高級品です。手に入らなければ普通のハト肉かウズラなどで代用してください。


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