広東潮州の名物料理から『煎鯧魚│マナガツオ焼き』のレシピを紹介します。料理名も材料もとてもシンプルで、紹興酒につけたマナガツオの切り身をフライパンで焼いて作ります。紹興酒の香りとマナガツオのうまみをシンプルに味わえる一品です。
日本語でマナガツオと呼ばれるマナガツオ科の魚は中国語では「鯧魚」 と呼ばれます。マナガツオはもともと「真似ガツオ」と呼ばれており、カツオの取れない瀬戸内海あたりでカツオの代用品として用いられていたことに由来します。あくまで代用品でしたが、その味は食用魚の中でも群を抜いて美味で、名称の「マネ」の部分がいつから「真な(=親愛を表す語)」で呼び変えて「マナガツオ」と呼ばれるようになりました。
東日本ではほとんど漁獲されず、料理もほとんどありません。しかし本場西日本、特に京都では再高級魚の一つで、庶民が気軽に変えない値段がつけられます。どのように調理してもおいしく食べられますが、特に味噌との相性がよく、味噌焼きや西京焼き、みそ汁の具材に珍重されます。刺身も美味です。中華料理ではもちろん刺身にはしませんが、この料理のように素材の良さを生かしたシンプルな料理が多いです。
日本の物ほど脂は乗っていませんが、台湾近海でも漁獲されて市場で売られています。割と手軽な値段で買えるので、料理が得意な方は和食の食材として使い、台湾人にふるまってあげると喜ばれるでしょう。
[材料]
マナガツオ ……… 1匹
[調味料]
紹興酒 ……… 小さじ1
塩 ……… 適量
胡椒 ……… 適量
[作り方]
1.マナガツオをよく洗い、下ごしらえしてぶつ切りにする。
2.マナガツオに紹興酒を振りかけ、10分ほど漬けておく。
3.フライパンに大さじ2のサラダ油(分量外)をひき、作り方2のマナガツオを入れて全面がきつね色になるまで焼く。最後に塩、胡椒を振りかけて味を調えたら完成。
Point!
マナガツオは中火で全面を焦がさない程度に焼きます。火を通しすぎても身がぱさぱさになるので、適度なタイミングを見極めましょう。
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