四川省の伝統料理『水煮牛肉│四川風牛肉スープ 』のレシピを紹介します。レシピを見てもらえば一目瞭然ですが、とても辛い料理です。
この料理は北宋時代に塩の産地として知られた四川省自貢(古くは自流井と貢井、どちらも塩水を取る井戸の名前です)一帯で生まれた料理だといわれています。当時の中国ではあらゆる農作物の栽培効率が悪く、農耕には労働力としての牛が必須でした。その牛も早ければ数か月、長くても一年ほどで使いつぶしてしまうような過酷な労働環境だったそうです。幸いなことに自貢は塩の産地、使いつぶした牛の肉を塩水と花椒で煮込んだ『水煮牛肉』が庶民らのささやかな楽しみだったそうです。
この料理の特徴は油を使わずに牛肉をそのまま煮込むことです。中華料理で肉類をスープに入れるときは、基本的にあくを抜いてから調理しますが、この料理では直接スープに入れてしまいます。店によっては牛肉の大きさや厚さまで計算して作ることもあるのですが、家庭で作るのならそこまで気にする必要はないでしょう。
鮮烈な辛さ、濃厚な香り、そして舌を焦がす温度!日本でも再現しやすい本格四川料理にぜひ挑戦してみましょう。
[材料]
牛肉 ……… 500g
タケノコ ……… 10g
葉ニンニク ……… 50g
トウガラシ ……… 15g
中華スープ ……… 600cc
[調味料]
醤油 ……… 10g
豆板醤 ……… 20g
麹 ……… 2g
塩 ……… 少々
花椒粉 ……… 3g
ラー油 ……… 大さじ4-5
酒 ……… 大さじ1
[作り方]
1.牛肉を薄切りにする。タケノコを薄切りにする。葉ニンニクをぶつ切りにする。トウガラシの種を除き斜めに切る。
2.鍋に中華スープを沸騰させ、タケノコを入れて火を通す。すべての調味料を加えて味を調えたら牛肉を入れ、色が変わるまで3分ほど煮込む。牛肉に火が通ったら葉ニンニク、トウガラシをスープに入れて完成。
Point!
牛肉はすき焼き用など薄切りにされたものを使えば、なんと調理は一瞬で終わります!脂の少ない赤身部分を使いましょう。
豆板醤、トウガラシ、花椒はラー油で軽く炒めてから入れると風味が増します。お好みでどうぞ。
豚肉で作れば『水煮肉片』と名前が変わります。
ラー油や豆板醤の量は好みで調節してください。
花椒粉は出来上がりに上からたっぷりかけてもOKです。
0 件のコメント:
コメントを投稿