マーボー豆腐を大胆にアレンジした『咖哩蕃茄麻婆豆腐│トマトカレー麻婆豆腐』のレシピを紹介します。市販のマーボー豆腐の基からでも作れますが、材料も簡単なので一から作ってみましょう。マーボー豆腐にカレーの辛味とトマトの酸味を加えた近代中華料理です。
この料理の元になっている『麻婆豆腐』は清代に周詢という人が書いた《芙蓉話舊錄》という書物に始めて登場します。ちょっと内容を抜き出して見ましょう。
"(成都)北門外有陳麻婆者、善治豆腐、連調和物料及烹飪工資一併加入豆腐價內、每碗售錢八文。兼售酒飯、若須加豬、牛肉、則或食客自攜以往、或代客往割、均可。其牌號人多不知、但言陳麻婆、則無不知者。其地距城四、五里、往食者均不憚遠。"
(訳)
"(成都の)北門の外に陳麻婆という人がいる。豆腐の名人で、具材や料理の腕も確かである。少しの人件費だけを足して、一碗8文という価格で売っている。酒と飯も売っており、一緒に食べるなら豚肉や牛肉を追加するとなお良い。テイクアウトや食べ残しの持ち帰りも可能である。店の名前は誰も知らないが、陳麻婆といえば知らぬものはない。4、5里離れた場所からも多くの人がこれを食べにやってくる。"
てな感じです。
実際の店名は「陳興盛飯舖」といったそうで、成都の北部郊外にあった萬福橋という橋のそばで営業をしていたそうです。この店を切り盛りしていた陳劉という女性が『麻婆豆腐』の開発者であるといわれており、陳劉の顔には多くのあばた(麻)があったため陳麻婆(あばたの陳おばさん)という愛称で親しまれていました。この人が開発した豆腐料理ということで最初期は「陳麻婆豆腐」と呼ばれていましたが、のちにただの『麻婆豆腐』と呼ばれるようになりました。
他の文献によると、最初期の『麻婆豆腐』は菜種油と牛肉を使うのが特徴であったそうで、熱した菜種油に一掴みのトウガラシ粉を入れて炒め、続いて牛肉、トウチを入れて火を通し、最後に豆腐と水を入れて煮詰めて作る料理でした。花椒の粉は食前に好みの量を振りかけて作っていたそうです。最初期の作り方で作ってもおいしそうですね。
[材料]
豆腐 ……… 2丁
トマト ……… 3個
コーン ……… 80g
(なくてもよい)
豚ひき肉 ………80g
カレー粉 ……… 大さじ1
ピーマン ……… 30g
ニンニク ……… 3個
ショウガ ……… 5g
水 ………200cc
[調味料]
豆板醤 ……… 大さじ1
(味噌でも良い)
水溶き片栗粉 ……… 大さじ1
醤油 ……… 大さじ1
[作り方]
1.豆腐をさいの目に切る。ピーマンの種を除き、一口サイズに切り分ける。ニンニクとショウガをみじん切りにする。トマトを湯剥きしてみじん切りにしておく。
2.熱したフライパンに大さじ2のサラダ油(分量外)をひき、ニンニクとショウガと豆板醤を炒めて香りを出す。続いて豆腐、ピーマン、豚ひき肉、トマトを加え豚肉とトマトに火が通るまで炒めたら、カレー粉、水を加えて沸騰させる。醤油を加えて味を調えたら、コーンを加えて材料に火が通るまで豆腐が崩れないようにかき混ぜながら炒め、最後に水溶き片栗粉を加えてとろみを付けたら完成。
Point!
好みで写真のように最後にネギを散らしましょう。
カレー粉とトマトどちらかだけ足してもよいでしょう。トマトは適量のケチャップで代用しても作れそうです。
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