ヨーロッパウズラの卵を中華風に八角で煮込んだ『滷鵪鶉蛋│ウズラの卵煮込み』のレシピを紹介します。台湾ではレストランの小菜としてもおなじみです。醤油と八角で茹で卵を煮込むだけ、卵が小さいのでそれほど時間をかけずに作れます。
日本のウズラはもともとヨーロッパウズラ( Coturnix coturnix )の亜種と考えられてきましたが、近年独立した種となり新しい学名( Coturnix japonica )を与えられました。種小名が Japonica(日本の) となっていますが、日本の固有種ではなく渡り鳥です。日本では古墳時代より飼育が行われており、肉や卵を食用に用いてきた由緒ある食肉の一種です。現在の日本でも盛んに飼育されていますが、野生種は姿を消しつつあり保護されています。もちろん狩猟は禁止です。
中国語では「鵪鶉」といい、各地で盛んに飼育されています。中国でも野生のウズラは姿を消しつつあるそうですが、幸いにして飼育品ですべての需要をまかなえているため、これ以上の乱獲の怖れはないそうです。台湾でも南部や東部で盛んに飼育されており、台北の市場で肉や卵が手に入ります。
古代中国では肉と卵を最高級の滋養品として薬用に用いてきた歴史があり、《本草綱目》には補五臟、益中氣、實筋骨などの効能があることが記載されています。実際、タンパク質やビタミン、鉄分の顔料は鶏肉以上、脂肪含量は鶏肉以下となっており、中国セレブの間では鶏肉の代わりにダイエット食材として用いられています。
ウズラは外部からの刺激にはめっぽう弱く、大きな音や刺激ですぐに逃げ出す性質があります。そのため中国では昔から怖がりな人を「ウズラ」と呼ぶこともあります。その癖、同じくらいの大きさのウズラとは非常に好戦的であり、中国では日本の闘鶏のように闘鵪鶉という賭博が行われています。愛嬌があるのかないのか…不思議な鳥です。
[材料]
ウズラの卵 ……… 20個
ショウガ ……… 10g
八角 ……… 1個
[調味料]
醤油 ……… 大さじ4
酒 ……… 大さじ1
水 ……… 400cc
[作り方]
1.ウズラの卵を沸騰したお湯で5分茹でて茹で卵を作り、殻を剥いておく。ショウガを千切りにする。
2.鍋に作り方1のウズラの卵とショウガ、醤油、酒、水を加え、加熱して沸騰させる。沸騰したら時々鍋を揺すりながら弱火で10分ほど煮込む。
3.作り方2のウズラの卵に火が通ったら、火を止めて常温までそのまま冷まして完成。
Point!
出来上がりを汁ごと冷蔵庫に入れ、一晩つけておけばより味が染みます。
好みで砂糖やその他の香辛料を加えてもよいでしょう。
豚肉を一緒に煮込むと脂が染み濃厚な味わいになります。
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