台湾でも宴席料理として有名な福建料理の『海鮮釀苦瓜│海鮮詰めゴーヤ蒸し』のレシピを紹介します。輪切りにしたゴーヤに海鮮を詰め込んで蒸した料理で、海の幸の濃厚な味わいをこれでもかと楽しめます。台湾では宴会や結婚式の料理としても出されることもある賑やかな料理です。
台湾国内のゴーヤの生産量は毎年27000トン(2014年)ほど。台湾では茄子とほぼ同じ生産量です。台湾の人口は約2300万人なので、毎年一人当たりおよそ1.2kgを消費している計算です。沖縄のゴーヤ生産量が毎年7000トンで、県外には毎年1000トンほどが出荷されているそうで、これを引いた沖縄県(人口142.3万人)の一人当たり消費量はおよそ4.2kg。結構食べてますね…、さすが沖縄!
日本全体でのゴーヤ生産量は約22000トンで、すべて国内で消費されていると仮定して日本の人口(1億2700万)で割るとおよそ0.17kg…北日本ではほとんど食べない食材とはいえ、台湾や沖縄と比べるとかなり少ないことが分かります。
台湾でゴーヤと同じくらい生産されている茄子は、日本での生産量は349200トンでこちらは一人当たり消費量が2.7kgになります。地域差もあるでしょうが日本ではゴーヤよりも茄子の方がだんぜん多く食べられているのですね!
ゴーヤの苦味はモモルデシン、チャランチンなどの成分が由来で、モモルデシンには胃液分泌促進作用が、チャランチンには血糖低下、血糖安定作用があるといわれています。ビタミンCも豊富で、優れた健康効果があるといえます。これら苦味成分はカツオブシなどのうま味成分を豊富に含む食材と相性がよく、あわせて調理すると苦味を抑えてうま味を増強する働きがあります。蛋白源として豚肉と卵を合わせた『ゴーヤチャンプルー』は優れた薬膳ともいえるでしょう。
今回紹介する『海鮮釀苦瓜│海鮮詰めゴーヤ蒸し』にもゴーヤをメインに、豚肉、エビ、カニ肉、卵白などの蛋白源を加えて調理します。とても美味しいのでぜひ再現して味わってみてください。
写真は蒸しあがったものを半分に切って盛り付けたもの。
[材料]
ゴーヤ ……… 500g
エビむき身 ……… 200g
豚ひき肉 ……… 50g
カニ肉 ……… 50g
卵白 ……… 1個
トマト ……… 50g
[調味料]
塩 ……… 小さじ1/2
味の素 ……… 小さじ1/2
酒 ……… 大さじ1
すり下ろしショウガ ……… 大さじ1/2
水溶き片栗粉 ……… 大さじ1
ラード ……… 50g
[作り方]
1.ゴーヤをよく洗い厚さ1cmの輪切りにし、中の種を除いておく。沸騰したお湯で1分ほど茹でた後、冷水に付けて冷まして水気を切っておく。
2.エビむき身をみじん切りにして、豚ひき肉、塩、酒、すり下ろしショウガ、卵白と混ぜ合わせる。これにカニ肉を加えて均等に混ぜ合わせたら、作り方1のゴーヤの穴に詰める。
3.作り方2のゴーヤを耐熱容器にのせ、蒸し器に容器ごと入れて中火で15分蒸す。取り出したら容器にたまった汁を鍋に移し、ラードを加えて沸騰させたら水溶き片栗粉を加えてとろみをつける。ゴーヤの周りに薄切りにしたトマトを飾りつけ、ソースをかけたら完成。
Point!
トマトは生で添えます。薄切りにしてゴーヤと一緒に食べれるようにするとよいでしょう。プチトマトを添えてもOK。
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