1954年にアーウィン種などと共にアメリカフロリダ州から台湾に導入された種で、現在も少数だが生産が続いている。
ケント種の原種は1932年にインドからフロリダに持ち込まれたBrooks種の第二世代実生として生まれ、Leith D. Kent氏によって発見されたためこの名前が付けられた。2005年の研究によるとケント種はBrooks種とHaden種の交雑種である可能性が極めて高いという。
ケント種の原種が初めて実を付けたのは1938年のことで、1945年に品種登録された。そのすばらしい味と繊維が少なくなめらかな食感からフロリダで大流行したが、炭疽病にかかりやすいため貯蔵寿命が短く、当初は流通がフロリダ州に限られていた。今日では特にラテンアメリカ地区で最も人気のあるマンゴーのひとつであり、徐々に商業規模を拡大させている。ケント種はいくつかのフロリダ原産マンゴーの親品種としても有名で、Young種、Golden nugget種、Jakarta種などのマンゴーを生み出した。またフランスの主要な輸入作物のひとつでもある。
ケント種の樹は直立性であり、 自然に任せると10 m を超える巨木に成長する。手入れを行ってもその他のマンゴーよりも巨大になるため、樹形を見ればすぐにケント種であると分かる。
一般的な旬は8-9月。未成熟の果実は黄緑色だが、成熟するにしたがって黄色から赤色に変色する。果皮は薄く、果肉にはほとんど繊維がない。種は薄く小さいため可食部が多い。
市場に出回る果実の重量は500-700g、大きさは長さ約12cm×幅約10cm×厚さ約9cm。大型のものは1kgに達するものもある。糖度酸度は不明だが一般的な品種より甘い。
ラテンアメリカやヨーロッパで絶大な人気のある種で、生だけでなくアイスクリームやジュースに加工されて大量に消費されている。
台湾のスーパーでは一個60-100元(約130元/kg)、市場では更に安い。アーウィン種とほぼ同じ方法で栽培でき、アーウィン種よりも遅く収穫できるケント種は農家に根強い人気がある。アーウィン種よりも晩性で手に入りやすく味もよいため、シーズン中に台湾を訪れたらぜひ味わっていただきたい。
果皮が黄色くなる種のほか、薄いピンクに色づく種もある。
果肉は鮮やかな黄色。
果肉は非常に滑らかで濃厚な甘みがある。
>>マンゴーまとめに戻る
0 件のコメント:
コメントを投稿