2015年8月28日金曜日

吉利玉帶│ホタテ貝柱フライ

難易度:☆ 調理時間:30分以内
広東料理から『吉利玉帶│ホタテ貝柱フライ』のレシピを紹介します。新鮮なホタテ貝柱に衣をつけて揚げただけのシンプルな料理で、貝のうま味を余すところなく楽しめます。

玉帯(子)とは元々は貴族が身に付けていた宝石をちりばめたベルトのことですが、転じてエンガワをもつ新鮮なホタテガイを示すようになりました。

貝類は一般にタコやイカなども含む軟体動物の中で固い殻を持つものを総称して言います。動物学上は軟体動物の下に分類されるすべての種が含まれるそうなので貝殻を二次的に失ったイカやタコ、ウミウシ、ナメクジなども貝類(の仲間)に分類されるそうです。

ホタテガイは学名を Mizuhopecten yessoensis 、台湾では蝦夷海扇蛤、中国では蝦夷盤扇貝といいます。中国では学名が Patinopecten yessoensis となっていることがあるのですが、どうやらシノニムのようです。

台湾では漁獲されない種ですが、中国北部で少量が獲れるそうです。台湾には17 屬 67 種のイタヤガイ科の貝が生息していることが確認されているようですが、ホタテガイのような大型の種はいないようです。

ホタテガイなどの属するイタヤガイ科の貝類の貝柱は中華料理には欠かせない食材の一つです。中国海岸沿いのほとんどの中華料理で古来より高級食材として使われてきました。特に広東料理ではスープの出汁取りに多用されるため需要が高く、日本北海道産の貝柱は超高級品として扱われます。台湾でも貝柱の乾物、いわゆる干貝は日本産のものが最高級品で大きなものは1kg1万円以上で取引されます。台湾の友人を訪ねる時は日本産の貝柱はいいお土産として喜ばれるので覚えておきましょう。

今回の料理では新鮮な貝柱を使います。うま味成分の構成は豊富なグルタミン酸に少量のイノシン酸(他にも微量のコハク酸など)が混ざった複合型です。ホタテのうまみをそのまま閉じ込めた『吉利玉帶│ホタテ貝柱フライ』をお楽しみ下さい。





[材料]
新鮮ホタテ貝柱 ……… 300g
タマゴ ……… 2個
小麦粉 ……… 100g
パン粉 ……… 100g

[調味料]
塩 ……… 小さじ1/2

[作り方]
1.新鮮ホタテ貝柱をよく洗い、水気を切った後に塩を振って15分ほど放置する。水気が抜けたら塩を軽く洗い流し、小麦粉、タマゴ、パン粉の順にまぶして衣をつける。

2.140度に熱した揚げ物油で衣がきつね色になるまで40秒ほど揚げる。火が通ったら取り出して油を切り、器に盛りつけて完成。

Point!
出来上がりにはケチャップなどを添えるとよいでしょう。また揚げ物なので葉野菜などを添えると見た目も美しく豪華になります。

火を通しすぎると身が小さくなりうまみも逃げます。中は半生で衣だけに火を通すくらいのイメージで揚げてください。


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