日本ではなかなか食べられない安徽料理、今回は素敵な名前の『雲霧肉│雲霧肉』のレシピを紹介します。豚バラ肉を香辛料で煮込んで作る『東坡肉│トンポーロウ』のような料理ですが、味がまったく異なります。材料はすべて日本でも手に入りましが、特殊なつくり方をするので一度レシピに目を通してから作りましょう。すばらしい香りでとても食欲をそそりますよ。
この『雲霧肉』は安徽省の名物料理の一つ。調理時に鍋の中に立ちこめる煙を雲や霧に見立ててこの名前が付けられました。残念ながら日本だけでなく台湾でもこの料理は食べられません。
なんとこの料理1999年に中国で行われた「國際美食大賞」で金賞を受賞したことがあります。香港の鏞記酒家(Yung Kee Restaurant)から出品されたものらしく、レストランで食べるなら香港に行けば良さそうです。それほど難しい料理ではないので、自作してしまうのが手っ取り早いですね。
日本どころか台湾でさえ安徽料理はほとんど食べる機会がありません。というか本場中国ですら安徽省以外で安徽料理を食べるのは至難の業…。現在に安徽料理の名物とされるレシピは100を超え、そのどれもが他の地域の料理とは一風違った趣です。これからちょっとずつ紹介していきたいと思いますのでご期待ください。
それでは安徽の名菜『雲霧肉│雲霧肉』!たぶん日本語のレシピは初公開です。台湾でも日本でもレストランでは食べられません。自作に挑戦してみましょう!
[材料]
豚バラ肉 ……… 750g
ネギ ……… 10g
ショウガ ……… 10g
八角 ……… 3個
小茴香 ……… 5g
花椒 ……… 5g
茶葉 ……… 15g
おこげ ……… 100g
[調味料]
醤油 ……… 大さじ3
酢 ……… 大さじ1と1/2
塩 ……… 小さじ1/2
三温糖 ……… 大さじ1
中華スープ ……… 150cc
ごま油 ……… 大さじ1
[作り方]
1.豚バラ肉の赤味部分に鉄串を数本平行に刺し、皮を下にして直火で焼く。皮の表面に小さな泡ができるくらいまで焼いたら火から下ろし、鉄串を抜いてから米の研ぎ汁(分量外)に15分浸けておく。
2.鍋に中華スープを沸騰させ、作り方1の豚バラ肉を赤味を下にして入れる。そのまま2-3分ほど煮込んでアクを取り除く。
3.八角、小茴香、花椒を綿袋などに入れ、作り方2の鍋に入れる。更に塩、ネギ、ショウガをくわえたら弱火にして肉が柔らかくなるまで煮込む。
4.別の鍋を熱し、荒く砕いたおこげ、茶葉、三温糖を加えて砂糖が溶けるまで中火でかき混ぜながら炒める。
5.作り方4の鍋の上に鉄の網を乗せ、その上に作り方3で煮込んだ豚ばら肉を赤味を下にしてのせる。鍋に蓋をし、まず強火で蓋の内側にもうもうと煙が立ち込めるまで中火で加熱する(→Point参照)。煙が鍋の中に立ち込めたら火を止め、煙が消えるまで放置する。
6.鍋から肉を取り出し、皮の部分に食べやすいように切れ目を入れる。最後に醤油、酢、ごま油を振りかけて完成。
Point!
鍋に蓋をして加熱し、おこげ、茶葉、砂糖を焦がした香りを肉に染み込ませます。あまり火が強すぎるとただ焦げただけのいやなにおいになってしまうので、弱火~中火程度の火力で炙るように加熱しましょう。
最初に皮部分を炙る時の鉄串は必ず赤身部分に刺しましょう。間接的に中まで火を通すと共に、脂身に傷をつけず見た目をよくするためです。
皮を炙る時は必ず小さな泡がぽつぽつと皮に浮いてくるまで焼いてください。味や香りがしみこみやすくなります。
肉に火が通ったかを確認するには、上から箸を刺して貫通するかどうかで確認しましょう。
肉にはあらかじめ火を通してあるので、10分ほど燻ればすぐに香りが染み込みます。あまり長時間燻ると苦味が移ってしまうので注意してください。
おこげはご飯をフライパンで焼くか、オーブンで加熱すると簡単に作れます。
肉とは別の容器に入れて燻製にした松の実を添えた『松子雲霧肉』も有名です。
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