福建省の伝統料理『豆腐蛎│福建風カキ豆腐』のレシピを紹介します。カキと豆腐をシイタケのダシであわせた料理で、どこか和食の雰囲気をもつ中華料理です。
もともと福建省では遠方より訪ねてきた友人をこの料理で出迎えたそうです。これには豆腐の製法が「液体から個体になる」→「河などの氾濫で通れなくなった道を固めて、往来の安全を保証する」という願掛けによるものだそうです。その意味ではこの料理の最後に加える水溶き片栗粉も、多めに加えた方が良いかもしれません。
ご存知のように中国語では「朋友」と書いて友人の意味を表します。「朋」の字はもともと通貨の代わりとして使われていた貝殻を紐に通して一まとめにし、更にそれを二つ並べたものを示した象形文字です。つまりもともとは「(ある程度まとまった)お金」をあらわす単語でしたが、その字形から「肩を並べた対等なもの」→「友人」の意味でも使われるようになりました。
漢字の「友」も元々は「二つ並べた手」が変化した漢字なので、どちらも「友人」の意味にピッタリの漢字です。
「有朋自遠方来不亦楽」という論語の中の一文がふと思い出されるそんな料理です。簡単に作れるのでぜひ日本でもお楽しみください。
[材料]
カキ(剥き身) ……… 300g
豆腐 ……… 3丁
シイタケ ……… 5個
豚肉 ……… 50g
タケノコ ……… 50g
セリ ……… 150g
葉ニンニク ……… 20g
ニンニク ……… 2個
[調味料]
塩 ……… 適量
味の素 ……… 適量
水溶き片栗粉 ……… 適量
中華スープ ……… 150cc
ごま油 ……… 少々
[作り方]
1.カキの身をよく洗っておく。豆腐を一辺1.5cm角のさいの目に切っておく。豚肉を千切りにする。葉ニンニクをぶつ切りにする。ニンニクをみじん切りにする。シイタケはいしづきをとってうす切りにする。タケノコをうす切りにする。セリは葉を除き、茎を食べやすい長さにぶつ切りにする。
2.熱した鍋に適量のサラダ油(分量外)をひき、ニンニクを炒めて香りを出す。続いて豚肉、シイタケ、タケノコを入れて軽く炒めたら、さいの目に切った豆腐を加える。塩、味の素、中華スープを加え、豆腐を上から押さえつけて潰しながら、中火で材料に火が通るまで炒める。
3.最後に書き、セリ、葉ニンニクを加えてカキに火が通るまで炒める。最後に水溶き片栗粉を加えてとろみを付け、ごま油を振りかけたら完成。
Point!
シイタケダシに加えて、少量のオイスターソースや醤油を加えてもおいしそうです。
カキはあまり煮すぎないようにしましょう。スープは非常に熱もちが良く、余熱でも火が通るのでカキを入れて一度沸騰させたら完成でOKです。もちろんカキはなるべく新鮮なものを使ってください。
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