2015年3月11日水曜日

豆豉雞肉片│鶏肉のトウチ炒め

難易度:☆ 調理時間:一瞬
久しぶりに普通(?)の中華家庭料理を紹介したいと思います。『豆豉雞肉片│鶏肉のトウチ炒め』のレシピです。

中華料理ファンの皆様にはおなじみの調味料トウチ(豆豉)は中医学で薬としても用いられます。日本では風邪と言えば「葛根湯」があまりにも有名ですが、中医学で感冒に常用するのは「銀翹散」という処方にも「淡豆豉」の名前で配合されています。他にも「蔥豉桔梗湯」という風寒の風邪に使う処方に配合されたりもします。「銀翹散」は薬局の片隅で売っているので、誰でも購入できると思いますが、「蔥豉桔梗湯」は漢方薬局で作ってもらいましょう。一応「蔥豉桔梗湯」の処方内容を書いておくと、蔥白10g、桔梗5g、淡豆豉15g、梔子9g、薄荷葉5g、連翹6g、甘草3g、 鮮淡竹葉12g。専門家なら一見しただけで風邪に超効きそうだと分かる処方ですね。

薬として使われる淡豆豉(塩気を抜いた豆豉)は、その製作の初期過程で桑葉と青蒿という生薬を煮出した汁を吸わせてから蒸し、その後発酵して作る「桑葉青蒿豆豉」と呼ばれるものがあり、これは風熱感冒によく効くとされます。また紫蘇の煮汁に浸けて作った「紫蘇豆豉」と呼ばれるものは風寒感冒の頭痛に効果が高いとされます。なかなか面白い炮制の仕方ですね。

薬膳を学ぶ方はぜひ解表薬としてのトウチの使い方を覚えておきましょう。他にも除煩、宣発憂熱などの作用があります。熱が出てふらふらしている人にはトウチを使ったさっぱりした料理を作ってあげましょう。

それではレシピです。



[材料]
ピーマン ……… 1個
鶏肉 ……… 150g
ニンニク ……… 2個

[調味料]
トウチ ……… 小さじ1
醤油 ……… 小さじ1/2
砂糖 ……… 小さじ1
水 ……… 大さじ2

[作り方]
1.ピーマンは種を抜き、食べやすい大きさに切る。鶏肉は一口サイズに切る。

2.トウチは水と混ぜ合わせてふやかしておき、ある程度柔らかくなったら包丁の腹でつぶして砕いておく。ニンニクはみじん切りにする。

3.フライパンに少量のサラダ油(分量外)をひき、作り方2のトウチとニンニクを入れて香りが出るまで炒める。続いて作り方1の鶏肉を入れて中火で火が通るまで炒める。醤油と砂糖で味を整えたら、最後にピーマンを入れて表面に軽く焦げ目が付くまで炒めて完成。

Point!
鶏肉は火を通し過ぎないように注意しましょう。ピーマンはシャキシャキ感を残したまま甘味を引き出すように炒めるのがコツです。

ピーマンをサヤエンドウやネギ、ゴーヤなどに変えても美味です。

鶏肉は骨ナシのものを使ってください。


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