中華年越し料理シリーズを続けます。『金錢蝦餅│エビ焼き餅』というタイ風の料理で、エビとイカのすり身を野菜や調味料と混ぜ合わせて焼いて作ります。
台北はタイ料理のレストランがたくさんあります。この『金錢蝦餅』ももともとはタイ料理『ทอดมันกุ้ง │エビ揚げ』という料理でもともとは衣をつけて揚げたエビすり身のコロッケのようなタイ料理です。日本のタイ料理店でも食べられると思います。
近年減少傾向にありますが、台湾に労働目的で渡航している外国人は毎年30万人ほどで、そのうち約三分の一をタイ人が占めます。これにフィリピン、ベトナムが同じく三分の一弱で続き、インドネシアが10%ほどとなります。台湾全体ではこのようになっていますが、台北市内に限るとこの比率が逆転します。
台北市内には外国人労働者が約2万5千人いますが、インドネシア人の比率が60%ほどとです。インドネシアの方は介護目的で出稼ぎに来ている人が多いので、人口の多い台北市で高齢者の介護に従事している人が多いのです。台北を少し離れて新北、桃園、新竹辺りに行くとベトナム人の労働者比率が増え始め、台中、台南の工業地帯以南はほぼタイ人が優勢になります。
実はそれぞれの国の労働者が多数居住するコミュニティ周辺には各国料理をそのままの味で提供するレストランや輸入雑貨屋があり、筆者はこそっとそれらの店を巡っては珍しい(変な)モノを買うのを趣味としています。台北周辺の有名どころだと台北市内だと台北駅西口のタクシー乗り場から中山北路をつなぐ路地にあるインドネシア街や、新北中和のミャンマー街、桃園南崁にあるベトナム街などでしょうか。中南部に行くと、タイエリア、フィリピンエリアなどもあります。一歩足を踏み入れると台湾にいながらにして東南アジアに来た気になれますが…、まったく中国語が通じないこともないので、割と安心して買い物や食事を楽しめます。日本人がいくと場違い感が半端ないですが。アシンメトリックでサイケデリックな髪型の看板かかっていたり、なんに使うのか分からない調味料が売られていたりで、見て回るだけでも楽しいものです(笑)。
台北在住や長期旅行中の方は新しい世界を見つけに、ぜひ足を踏み入れてみましょう。今回紹介する『金錢蝦餅│エビ焼き餅』はタイ料理を台湾風にアレンジした多国籍料理。日本でも再現可能ですので、ぜひお試し下さい。とっても簡単でおいしいですよ!
写真は衣をつけて揚げたもの。
レシピでは衣をつけずにフライパンで焼いて作ります。
[材料]
イカすり身 ……… 150g
エビすり身 ……… 250g
エシャロット ……… 3個
ニンニク ……… 3個
一味唐辛子 ……… 少々
[調味料]
ナンプラー ……… 大さじ1
塩 ……… 少々
胡椒 ……… 少々
酒 ……… 大さじ1
片栗粉 ……… 小さじ1
卵白 ……… 半個分
[作り方]
1.エシャロット、ニンニクをみじん切りにする。
2.イカすり身とエビすり身を均一になるようによく混ぜ合わせておく。
3.ボウルに作り方1のエシャロットとニンニク、作り方2のイカすり身とエビすり身、一味唐辛子、すべての調味料を入れてよく混ぜ合わせる。
4.作り方3の生地を油を塗った手に適量取り、ハンバーグの空気を抜く要領で数度手のひらで叩きながら食べやすい大きさの円形に成型する。
5.熱したフライパンに適量のサラダ油(分量外)をひき、作り方4の生地を中火で両面がきつね色になるまで焼いて完成。
Point!
米で作ったクレープ状の生地に挟んで揚げると『月亮蝦餅』になります。
一味唐辛子は入れなくてもかまいません。日本で作るなら七味唐辛子を使っても風味が良くなります。
レタスなどを添えてお楽しみください。生地にしっかり味が付いているのでソースは必要ありませんが、エスニックなドレッシングなどを準備しておくとよいでしょう。
コロッケのように衣をつけて揚げるとそのままタイの『ทอดมันกุ้ง │エビ揚げ』になります。こちらも美味です!
中にチーズを入れると…!
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