本日のレシピは『富貴雞│富貴鶏』です。多くの材料をひとまとめにしてラップで包み、炊飯器のスイッチを入れるだけで作れる簡単料理です。その簡単さとは裏腹に名前に負けない非常に豪華な料理が出来ます。ぜひお試し下さい。
さて、このところ鶏肉料理が続いているのにお気づきでしょうか?筆者は台湾の中古書店街に程近い場所に住んでいるのですが、60-70年代にかけてのよい鶏肉料理のレシピがまとめてたくさん手に入りました。日本初公開のレシピもたくさん含まれていると思いますので、面白そうだと思ったらぜひ挑戦してみてください。
今回紹介する『富貴鶏』は杭州の伝統料理で、新年や結婚のお祝いに食べられる宴席料理の一つです。もともとは蓮の葉に包んで作る『叫化鶏』と呼ばれる料理を簡単に作れるようにとアレンジしたもので、蓮の葉で包むかラップで包むかくらいの違いしかありません。なぜか台湾でも宴席料理として長いこと人気で、結婚式や政治家のパーティーなどで食べられることがあります。国共内戦後に大陸各地の料理人が台湾に渡ってきたという話もこういう例を実際に目にすると実感できますね。
鶏肉を丸ごと一匹使ったものは日本の家庭の炊飯器では再現が難しいかもしれませんが、切り身でも十分おいしいものが作れますので、ぜひ挑戦してみて下さい。余り物の野菜を使ってもすばらしいものが作れますよ!
写真は伝統的な蓮の葉を使って作ったもの。
[材料]
鶏肉 ……… 1匹分(約1.2kg)
豚ロース ……… 200g
シイタケ ……… 2個
タケノコ ……… 30g
ニンジン ……… 15g
ネギ ……… 20g
ショウガ ……… 10g
金針菜 ……… 20g
(なければタマネギなどで代用する)
[調味料1]
塩 ……… 小さじ1
酒 ……… 小さじ1
[調味料2]
酒 ……… 大さじ1/2
片栗粉 ……… 大さじ1
醤油 ……… 少々
[作り方]
1.鶏肉以外の全て材料をざっくりとみじん切りにし、すべての調味料2とよく混ぜ合わせておく。
2.鶏肉をよく洗い、表面に調味料1の酒と塩を薄くまぶしておく。腹に作り方1の材料を詰め、爪楊枝で縫うなどして閉じておく。(→Point参照)
3.鶏肉を外からの水が染みないようラップで二重に包み、口を縛るなどして閉じておく。
4.鶏肉を炊飯器に入れラップの外から200ccの水(分量外)を加えてスイッチを入れる。30分ほどして炊き上がったら、水を50ccほど足してもう一度スイッチを入れる。ラップごと器に盛り付けて口をあけて完成。
Point!
普通の家庭用の炊飯器では鶏肉一匹を調理することができません。鶏肉を適当に切り分けて材料と共にラップで包みましょう。
丸ごと一匹調理する場合は、蒸し器を使いましょう。ラップごと竹籠に乗せればよいです。蒸し時間は中火で1時間半ほどです。
ラップの底に極上のスープが溜まるので、それを鶏肉にかけながら食べます。腹の中の具は崩して鶏肉と一緒に食べましょう。
スープをご飯にかけても絶品です。
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