本格創作客家料理を紹介しましょう。2012年台湾客家委員会が主催した客家飯篼比賽(客家弁当大会)のプロ部門優勝料理『客家豬腳便當│客家豚足弁当』のレシピを紹介します。客家料理の魅力溢れる弁当に仕上がっています。
毎年異なるテーマを元に開催される客家料理の大会ですが、2012年は弁当を主題とした大会でした。ちなみに今年で5回目を迎える客家料理の大会ですが、2010年は宴席料理、2011年は建国100周年記念弁当料理、2013年は年越し料理、2014年は美食料理がテーマでした。2014年の優勝料理『相思涼客爽│客家冷菜五種盛り』はレシピを公開しているので参考にしてください。客家料理も奥が深いですね。
2012年は優勝がこの『客家豬腳便當』、準優勝は『擂茶飯篼』、三位が『養生紅槽肉飯篼』、佳作が『大嬸婆客家風味飯篼』と『諸事如意飯篼』の二作品となっています。どれもおいしそうな名前ですね。
客家の歴史を知れば客家料理への理解もそれだけ深まるというものです。客家委員会が語る客家の説明を翻訳してみますので、少々お付き合いください。
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客家の集団が移動を開始したのは西暦4世紀、今から1600年ほど前の東晋の時代に迫害を受けもともと住んでいた地から離れて流浪の生活を始めた。更に古くは始皇帝が現在の湖南福建地域に派遣した屠睢が率いた50万人の兵の中に客家人の祖先がいたとされる。その後唐の時代、唐の王侯貴族らは黄巣の乱を避けて現在の福建・広東地域に逃げ延び、この時唐の王族らは当時百越と呼ばれていた地域を征服、またはその土地の者らと融合した。遠くの地から来た客、そして福建・広東・湖南・台湾地域を家とする集団、これより彼らは客家と呼ばれるようになる。台湾の客家の歴史は古代に遡るほど古くはないが、鄭成功と共に台湾に渡ってきた。
現在の台湾客家の分布状況
一.北部
広東海豐、陸豐、興寧、梅縣、蕉嶺、饒平などを祖籍に持つ人らが多く、現在の桃園、新竹、苗栗の三県に分布。
1.桃園縣:龍潭、平鎮、楊梅、埔心、觀音、新屋、八德、中壢市など。
2.新竹縣:五峰鄉のほか、全域に居住。主に海豐、陸豐の客家語方言を話す。
3.苗栗縣:苗栗市、頭份、卓蘭、公館、大湖、銅鑼、三義、頭屋、南庄、西湖、造橋、三灣、獅潭、泰安の山手に居住します。四縣方言を話す居住者が多い。
二.中部
廣東饒平、大埔などの出身者が多く、現在の台中市、台中縣、南投、彰化、雲林縣などに分布。
1.台中市南屯及び台中縣豐原市、清水、神岡、潭子、石岡、新社、東など。
2.南投縣:國姓、信義、水里鄉。
3.彰化縣:埤頭、員林、和美、田尾、永靖。饒平訛りの客家語を話す。
4.雲林縣:西螺、二崙、崙背、麥寮などに居住。詔安方言の客家語を話す。
三.南部
大部分は廣東省梅縣、大埔、蕉嶺などの出身、高雄縣、屏東縣、いわゆる六堆地域に分布。
1.中堆:竹田鄉。
2.前堆:長治鄉、麟洛鄉。
3.後堆:内埔鄉。
4.左堆:新埤鄉、佳冬鄉。
5.右堆:高樹鄉、美濃鎮。
6.先峰堆:萬巒鄉。
四.東部
宜蘭縣、花蓮縣、台東縣に分布。
1.宜蘭縣:員山鄉、三星鄉。
2.台東縣:池上鄉、鹿野鄉、關山鄉。
3.花蓮縣:鳳林鄉、瑞穗鄉、吉安鄉、玉里鎮、壽豐鄉、光復鄉、富里鄉など。
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しばらく客家料理大会の入賞メニューが続きます!お楽しみに。
[材料1]:梅干高麗菜飯
米 ……… 150g
キャベツ ……… 2g
高菜漬け ……… 3g
[材料2]:客家滷蹄膀
豚足 ……… 120g
ショウガ ……… 1g
トウガラシ ……… 1g
ニンニク ……… 1g
[材料3]:客家梅子秋刀魚佐韭菜
サンマ ……… 60g
ニラ ……… 10g
[材料4]:樹子玉子燒
樹子 ……… 3g
ヒマラヤヒラタケ(ヒラタケ) ……… 2g
卵 ……… 10g
[材料5]:冬瓜封
冬瓜 ……… 30g
豚ひき肉 ……… 10g
卵 ……… 少々
[材料6]:蜜漬菜脯小魚乾
切り干し大根 ……… 8g
煮干 ……… 2g
[調味料]
醤油 ……… 適量
塩 ……… 適量
砂糖 ……… 適量
蜂蜜 ……… 適量
[作り方]
1.炊いた白米にみじん切りにしたキャベツと高菜漬けを混ぜ込む。梅干高麗菜飯の完成。
2.豚足をよく洗って沸騰したお湯で茹でて火を通し、冷水に浸けておく。ニンニク、ショウガ、トウガラシはみじん切りにする。
3.豚足が浸かる量の醤油に作り方2のニンニク、ショウガ、トウガラシを混ぜ合わせ、火を通した豚足を40分ほど浸けておく。客家滷蹄膀の完成。
4.サンマを三枚におろし、薄塩(分量外)を振って20分ほど置いて身を締める。水気がほど良く抜けたら、適量の油をひいたフライパンできつね色になるまで炒めて火を通す。
5.ニラを5cmほどの長さに切り、沸騰したお湯で茹でて火を通す。火が通ったら塩、砂糖で味を整えておく。客家梅子秋刀魚佐韭菜の完成。
6.卵と砕いた樹子をかき混ぜて卵液を作る。フライパンで焼いて卵焼きを作ったら樹子玉子燒の完成。
7.トウガンを二つに分け、中をくり抜く。くり抜いた部分に少量の卵液をつなぎに混ぜ合わせた豚ひき肉を詰める。鍋に適量の水と醤油、塩、砂糖で味付けした煮汁を作り、豚ひき肉を詰めたトウガンを入れて落し蓋をして30分ほど弱火で煮込む。冬瓜封の完成。
8.フライパンに適量のサラダ油(分量外)をひき、水で戻した切り干し大根を炒めて香りを出す。煮干を加えて塩、砂糖、蜂蜜で味を調えたら蜜漬菜脯小魚乾の完成。
9.作り方1の「梅干高麗菜飯」の上にその他の食材を盛り付けて完成。
Point!
味付けには基本的に醤油、塩、砂糖しか使いません。素材の味を引き出すように使いましょう。
もし『黃豆醬│中華白醤油』があれば、日本の醤油と混ぜて使うとより客家料理らしさが出ます。お試しください。
全部を一気に作るとかなり手間がかかりますが、それぞれはご飯のおかずとして独立した料理です。少しずつ作ってみてください。
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