寒い冬は薬膳中華スープはいかがでしょうか?『四物雞精│四物チキンスープ』という健康料理のレシピを紹介します。「四物湯」という漢方処方をベースに鶏肉を煮込んで作ります。肉は食べずにスープだけを飲みます。
今回の料理のベースとなる「四物湯」は《太平恵民和剤局方》という1000年近く前の書物に登場する漢方処方です。おなじみ「十全大補湯」や「温清飲」、「芎帰膠艾湯」など様々な処方のベースとして使われ、補陰補血の基本処方として活躍します。今回は黄蓍と杜仲という薬剤を加えてありますが、この辺は個人の体調に合わせてアレンジしてみて下さい。
現在台湾では鶏肉エキスを濃縮した「鶏精」という健康食品が流行しています。もともと「鶏精」の字は台湾ではチキンブイヨンを意味しましたが、しかし最近になって鶏肉エキス(健康食品)の訳語として使われるようにもなりました。チキンブイヨンも鶏肉エキスも似たようなものですが、鶏肉エキスは脂肪を除くなどの加工処理が行われているので、まったく同じものではありません。市販の鶏肉エキスには塩などの調味料は加えられていないので飲んでも味気ないことが多く、健康にはいいかもしれませんがとても人に勧められるものではありません(笑)。何で台湾で流行ってるんでしょうね…。
というわけで、今回は四物湯の薬効と鶏の栄養とおいしさを存分に楽しめる絶品薬膳の紹介です。四物湯自体もそれほどへんな味はしないので、いわゆる漢方臭さはそれほど気にならないと思います。様々な薬膳のベースとしても使ってみましょう。
[材料1]
当帰 ……… 10g
川芎 ……… 5g
芍薬 ……… 10g
熟地黄 ……… 5g
黄蓍 ……… 10g
杜仲 ……… 10g
[材料2]
鶏肉 ……… 900g
水 ……… 適量
[調味料]
塩 ……… 適量
[作り方]
1.鶏肉をよく洗い、炊飯器に入るサイズに切り分ける。
2.炊飯器の底にすべての材料1を入れ、上に鶏肉を乗せる。鶏肉が浸かるように水を入れ、炊飯器のスイッチを入れる
3.鶏肉が炊けたら鶏肉と材料1を取り出し、残ったスープを漉し取る。適量の塩で味を整えて完成。
Point!
スープだけを飲み、通常は鶏肉は食べません。本来は塩も加えませんが、さすがに味気ないので好みで適量を加えてください。
黄蓍と杜仲はなくてもかまいません。
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