本日のレシピはこの時期にピッタリ!さっぱりした味付けの『麻醬蒟蒻條│コンニャクと豚肉のゴマソース和え』です。
蒟蒻は日本には最初は薬品として6世紀に朝鮮から伝わり、その後すぐ推古天皇の時代に中国から基原植物が輸入され日本でも栽培がはじまりました。古くは朝鮮から伝わったのですが、現在の韓国ではあまり食べられません。
コンニャクの元になるコンニャクイモの学名は Amorphophallus konjac で、中国語でも蒟蒻と書きます。古代には「妖芋」とも呼ばれ、その薬物としての作用から「去腸砂」などとも呼ばれました。英語では Konjac と綴ります。
蒟蒻が中国の文献に最初に登場するのは7世紀唐の高宗時代に書かれた李善注の《文選》、第四卷、京都中、左太沖蜀都賦というパートです。(筆者も院生時代かなりお世話になった台湾中央研究院(Academia sinica)のデータベースより。すばらしい!)この《文選》が成立したのは7世紀ですが、《蜀都賦》は3-4世紀に書かれた書物の引用に注釈を付けたものです。かなり昔からコンニャクは四川省で食べられていたようですね。
素柰夏成.善曰:周易曰:百果草木皆甲坼.鄭玄曰:木實曰果.皆讀如人倦之解,解謂拆呼,皮曰甲,根曰宅.宅,居也.呼,火亞切.漢書,叔孫通曰:古有春嘗果,令櫻桃熟可嘗也.素柰,白柰也.王逸荔枝賦曰:酒泉白柰.若乃大火流,涼風厲列.白露凝,微霜結.詩曰:七月流火.禮記月令,孟秋涼風至.善曰:毛萇詩傳曰:火,大火也.流,下也.毛詩曰:白露為霜.楚辭曰:微霜結兮眇眇.紫梨津潤,樼側鄰栗罅呼亞發.蒲陶亂潰胡對,若榴競裂.甘至自零,芬芬酷苦毒烈.詩云:樹之榛栗.傳曰:榛栗棗脩.罅發,栗皮坼罅而發也.甘至,言熟也.善曰:西京雜記曰:上林有紫梨.郭璞□上林賦注曰:蒲陶似燕薁,可作酒.馬融西第頌曰:紫房潰漏.又曰:胡桃自零若榴,已見兩都賦.上林賦曰:酷烈淑郁.榛與樼同.其園則有蒟俱宇蒻弱茱萸,瓜疇芋于句區.甘蔗之夜辛薑,陽蓲許于陰敷.蒟,蒟醬也.緣樹而生,其子如桑椹,熟時正青,長二三寸,以蜜藏而食之,辛香,溫調五臟.蒻,草也,其根名蒻,頭大者如斗,其肌正白,可以灰汁,煮則凝成,可以苦酒淹食之.蜀人珍焉.茱萸,一名蔱也.疇者,界埒小畔際也.楊雄太元經曰:陽蓲萬物.言陽氣蓲煦生萬物也.陰敷,薑生於陰也.日往菲薇,月來扶真.任土所麗,红獻而儲.任土,任其土地所生也.尚書所謂任土作貢也.易曰:百穀草木麗乎土.其沃瀛盈則有攢在官蔣將叢蒲,綠菱紅蓮.雜以蘊藻,糅女又以蘋蘩.楚辭曰:倚沼畦瀛.王逸云:瀛,澤中也.班固以為畦.蔣,菰名也.蘊、藻、蘋、蘩,皆水草也.蘊,叢也.總莖柅柅乃禮,裛於業葉蓁蓁臻·蕡墳實時味,王公羞焉.柅柅、蓁蓁,盛茂貌也.詩曰:爾肴既將.傳曰:苟有明信,澗、谿、沼、沚之毛,蘋、蘩、蘊、藻之菜,可薦於鬼神,可羞於王公.善曰:毛詩曰:敦彼行葦,維葉柅柅.又曰:桃之夭夭,其葉蓁蓁.又曰:桃之夭夭,有蕡
これは三国志でおなじみ蜀の都の様子について書かれた文で、畑でコンニャクが栽培されていたことが記されています。もともと「蒟」と「蒻」は別の部位(?)だったようで、現在のコンニャクに近いのは「蒻」のようです。酢(苦酒)に和えて食べると書かれているので、今の刺身コンニャクのような食べ方を当時からしていたのでしょう。当時も四川人はコンニャクが大好きだったようですね。
さて、コンニャクはその体積に比して非常にカロリーの低い食品として知られ、かつ胃腸の蠕動運動を促進する作用があるため、世界中でダイエット食品として食べられています。アメリカでは白く色をつけたコンニャクがパスタの代わりに食べられたりもしているようです。
コンニャクを利用したフルーツゼリーは一時期日本でも大流行し現在でも売られていますが、世界中で子供やお年寄りが喉に詰まらせて死亡する事件が多発し、各国で法の規制を受けています。
今回紹介する残暑が厳しい今の季節にピッタリのさっぱりした味付けの料理です。簡単でおいしいのでぜひ御家庭でも再現してみてください。
[材料]
コンニャク ……… 200g
豚肉 ……… 80g
キュウリ ……… 60g
ニンニク ……… 3個
[調味料1]
塩 ……… 小さじ1/4
酒 ……… 小さじ1
片栗粉 ……… 小さじ1
[調味料2]
胡麻ドレッシング ……… 大さじ1
醤油 ……… 大さじ2
酢 ……… 大さじ1
水 ……… 大さじ2
砂糖 ……… 大さじ1
ごま油 ……… 大さじ1
[作り方]
1.豚肉は千切りにし、調味料1とよく混ぜ合わせておく。コンニャクは千切りにする。キュウリは千切りにする。ニンニクはすりおろすかみじん切りにしておく。
2.沸騰したお湯でコンニャクを30秒ほど茹でる。取り出したら氷水につけて冷まし、水気を切っておく。
3.作り方1の豚肉を作り方2でコンニャクを茹でたお湯で茹でて火を通したら、氷水につけて冷まし水気を切っておく。
4.作り方2のコンニャク、作り方3の豚肉、作り方1のキュウリをざっくり混ぜ合わせ器に盛りつける。
5.全ての調味料2と作り方1のニンニクを混ぜ合わせて作り方4のコンニャクと豚肉の上にかけたら完成。
Point!
コンニャクと豚肉は同じくらいの大きさの千切りに、キュウリはそれよりも細めに切りましょう。
コンニャクとキュウリだけを千切りにして、豚肉は薄切りにしたものを適当な大きさに切って作る方法もあります。これだと豚肉でコンニャクとキュウリを包んで食べるという食べ方ができます。
好みで豆板醤やラー油などを少量加えてもいいでしょう。
冷蔵庫でキンキンに冷やしてもおいしいです。
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