前回の覇王つながりでもう一つ『霸王肥腸│豚モツ覇王炒め』という料理のレシピを紹介します。もともとは四川料理らしいのですが、時に上海料理とされたり、湖南料理とされたり出自の安定しない料理です。台湾でも食べられます。
さて、覇王といえば「項羽」というのは前回コラムに書いたとおり。 この「項羽」と愛姫の「虞美人」との愛を描いたのが有名な京劇「覇王別姫」。もともと京劇のシナリオですが、小説化され、さらにはその京劇と演じる役者の愛憎を描いた同名の映画も作られ大ヒットします。虞美人は項羽のそばを一時も離れずに連れ添い、最後には足手まといにならぬよう自決したとされます。
秦の始皇帝による中原の統一から項羽と劉邦の争い、漢の成立までの流れは中国史でも非常にダイナミックで面白い部分でもあります。
この『霸王肥腸│豚モツ覇王炒め』のように覇王の名を冠した中華料理も少なくありません。項羽と虞美人の時代に思いを馳せながら味わってみましょう。簡単に作れます。
[材料]
豚モツ ……… 250g
乾燥トウガラシ ……… 100g
ゴマ ……… 少々
ネギ ……… 10g
ニンニク ……… 10g
[調味料]
塩 ……… 2g
醤油 ……… 10g
味の素 ……… 少々
[作り方]
1.豚モツをよく洗い、3-4cmの長さに切りそろえておく。ボウルに豚モツと小さじ1の塩(分量外)と小さじ1の醤油(分量外)を入れて、よく混ぜ合わせておく。ネギはぶつ切りにする。ニンニクはみじん切りにする。
2.鍋に大さじ3のサラダ油を熱し、作り方1の豚モツを入れて揚げるようにして炒めて火を通す。続いて乾燥トウガラシ、ネギ、ニンニクを入れ香りが出るまで中火で炒める。
3.塩、味の素、醤油を加えて味を絡めたら、鍋の中身を取り出して油を切る。器に盛りつけてゴマを振りかけたら完成。
Point!
乾燥トウガラシの色が黒くなりすぎないよう、トウガラシとネギ、ニンニクはモツに火が通ってから加えます。
モツに少量の片栗粉で衣をつけてもよいでしょう。
ニンニクの量は好みで増量してください。
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