実は以前より『肉羹』は作れますか?と問い合わせをいただいていたのですが、ちょっと作り方が特殊なため、なかなか紹介できずにいました。『肉羹』は『肉焿』とも書かれ、独特の食感を持つ台湾伝統の食材です。
清朝時代の最初期のものは糸状に切った豚肉をあんかけスープに入れて食べるだけの質素な料理でしたが、時代が進むにつれて現在のような独特の食感を持つ物に進化します。今回は魚のすり身をまぶして作りますが、もともとは豚挽き肉を赤身にまぶして食べる作り方が主流です。豚挽き肉で作る場合も魚のすり身で作る方法と同じなので、興味があればどちらも試して見ましょう。
筆者はプリプリ感のある魚のすり身で作った『肉羹』の方が好みです。
さて、このシリーズ、種明かしをしてしまうと明日はみんなお待ちかねの『肉羹湯』になります。これまた台湾を代表する軽食といえる『肉羹湯』ですが、ついに日本で作れる日がやってきました(笑)。ぜひ挑戦して下さい。
材料にある魚漿の作り方はこちら。
難易度:
☆
調理時間:
1時間以内
(魚漿の調理時間含まず)
材料:(肉羹)
豚もも肉 ……… 300g
魚漿 ……… 300g
ニンニク ……… 3個
調味料:
塩 ……… 小さじ1/2
砂糖 ……… 大さじ1/2
胡椒 ……… 少々
一味唐辛子 ……… 少々
(好みで入れる)
作り方:
1.豚もも肉を幅1cm、長さ5cmほどの短冊状に切り、叩いてほぐしておく。ニンニクはみじん切りにする。
2.ボウルなどに豚もも肉とニンニク、すべての調味料、魚漿を入れて、牛肉表面に魚漿が絡むようによく混ぜ合わせてから1時間ほど冷蔵庫で寝かせておく。
3.鍋に油をひき140度まで熱したら、作り方2の豚肉を一切れずつ油に入れ、表面がきれいなきつね色になったら完成。(→Point参照)
Point:
油で揚げずにお湯で茹でても食べられます。
好みのスープで煮込んで造れば『肉羹○○湯』になります。台湾風の作り方は明日紹介します。
台湾で一般的な『肉羹』は、豚もも肉に豚脂身と魚のすり身をまぶしてつくるものです。比率は豚もも肉(赤身):豚脂身:魚漿=8:3:1だといいます。上記レシピ通りに造るなら豚もも肉300gに対して豚脂身を40g、魚漿を12gですが、好みで調節してください。レシピ通りでも十分おいしい物ができます。
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