ガチョウは雁を家禽化したもので、ニワトリと同じくらい長い飼育の歴史があります。ちなみにガチョウはカモの仲間(カモ科)、ニワトリはキジの仲間(キジ科)で、くちばしの形に特徴がありますね。漢字を見ていただけると分かりますが、ガチョウを表す字が日本と中国で異なります。日本では「鵞」と上下に、中国では「鵝」と左右に並べて書き、面白い対比となっています。
「西芹」は西洋の芹の意味でセロリを指します。
さて、台湾の伝説でガチョウに関するモノを見つけたので紹介しましょう。
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「ガチョウのお母さん」
昔々あるところに一人の男がいました。ある日、男は街から一日をかけて遠くに住む母親の元を訪ねて行きました。母親はたいそう喜び、飼っているガチョウを殺してもてなすことを決めました。これを聞いていたお母さんガチョウは、お父さんガチョウに「私が食べられたあとも、子供たちを頼む」と言い残し覚悟を決めました。
男は鳥語の分かる人間で、物陰でこのガチョウたちの会話を聞いていました。彼らに同情した男は、まさに母親がお母さんガチョウを殺そうとするその瞬間静止してお母さんガチョウの命を救います。
先ほど聞いたガチョウたちの会話を母親に伝え、母親もガチョウを殺すのは止めることにしました。お母さんガチョウは非常に感謝し、何度も何度も頭を地面に叩きつけるようにしてお礼をしました。
それ以来お母さんガチョウの頭にはコブができるようになりました。めでたしめでたし。
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ガチョウのお母さんの頭(鼻のあたり)にコブがあることを教える物語でしょう。最近台湾の民間伝承を研究していて、結構な量の文献が集まりました。時々ブログでも紹介したいと思います。
さぁ、それでは料理、これは料理ブログです!レシピ言ってみましょう。
難易度:
☆
調理時間:
30分以内
材料:
ガチョウ胸肉 ……… 1匹分
セロリ ……… 2本
調味料:
塩 ……… 少々
味の素 ……… 少々
酒 ……… 少々
からし ……… 少々
作り方:
1.鍋にガチョウ肉が浸かるほどの水を張り、ガチョウ肉を入れ、塩、味の素、酒を加えて沸騰させる。沸騰したら中火で30分ほど茹で、ガチョウ肉を取り出して冷ましておく。
2.セロリを作り方1の沸騰したお湯にくぐらせた後、氷水につけて冷やし取り出しておく。適当な幅に切っておく。
3.ガチョウ肉を厚さ1cmほどの薄切りにし、片面に薄くからしを塗り作り方2のセロリを挟む。セロリとガチョウ肉を交互に重ね器に盛り付けて完成。
Point:
ガチョウ肉に火が通っていれば、冷蔵庫で冷やして食べてもおいしい料理です。
ガチョウ肉をゆでるときにつける下味とからしが味付けの全てなので、物足りないかたはドレッシングやジャムを塗って食べてください。レタスなどで包んで食べてもいいでしょう。
香港に湯葉でガチョウ肉とセロリを包んで食べる『冰鎮鵝肉卷』という類似の料理があります。湯葉で包む以外ほとんど変わらないので、こちらを試してみてもいいでしょう。
…もしガチョウのお母さんが夫に「子供たちを頼む」と言っているのが聞こえたら…、食べるのを止めましょう(笑)。
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