台湾で食べられる各種『滷味│ルーウェイ』には、熱いままスープと一緒に食べるもの、熱いまま具だけを食べるもの、煮込んだ具を冷やして食べるものの三種類に大別できます。今日紹介するルーウェイは熱いまま具だけ、もしくは煮込んだ具を冷やして食べるタイプの物。スープは非常に濃厚なので飲用には適しませんが、その味を生かして別の料理に派生させることもできます。冷やしても食べられるルーウェイは、できたものを冷蔵庫に入れておけばいつでも取り出して食べられるので便利です。
この手の香辛料を配合して作るタイプのルーウェイは、今まで日本では作ることができませんでした。というかレシピの紹介すらされたことがなかったのですが、これからは甘口男を通してレシピから材料まで手に入れることが出来ます。なんでもお任せください。
さて、今日紹介するルーウェイのスープは、野菜、特にタケノコやゴーヤと、豆腐、そして鶏肉との相性が抜群となっています。本来はアヒルや合鴨で作るのが潮州風なのですが、日本で作るならそこまで再現する必要はないでしょう。また、豚モツともよく合います。
まずスープの作り方を紹介し、そのあと相性のいい具の煮込み方と派生料理を紹介したいと思います。
難易度:
☆☆☆(材料入手による)
☆(作るだけなら)
調理時間:
3時間
材料1:(スープ5リットル)
甘草 ……… 7.5g
八角 ……… 12.5g
丁香 ……… 5g
草果 ……… 12.5g
肉桂 ……… 12.5g
小茴香 ……… 12.5g
月桂葉 ……… 2.5g
山奈 ……… 12.5g
陳皮 ……… 2.5g
黄枝子 ……… 12.5g
白豆蔲 ……… 25g
砂仁 ……… 25g
羅漢果 ……… 12.5g
材料2:(スープ用)
生姜 ……… 70g
ネギ ……… 50g
ニンニク ……… 25g
エシャロット ……… 50g
調味料:
砂糖 ……… 50g
醤油 ……… 75g
紹興酒 ……… 125cc
塩 ……… 50g
作り方:
1.ネギをガスで炙って表面をすこし焦がし、鍋に入る大きさに切っておく。ネギ以外の全ての材料1、材料2をよく洗い、生姜はぶつ切りにする。ニンニクとエシャロットは皮を剥いておく。
2.大きな鍋に大さじ3のサラダ油(分量外)を熱し、ニンニク、エシャロット、生姜、焦がしネギを入れ、香りが出るまで弱火で炒める。
3.すべての材料1をティーパックや綿袋に入れ、それを作り方2の鍋に入れる。水5000ccを加え、沸騰させたら、弱火で1時間煮込む。その後火を止め1時間放置する。
4.再び加熱し沸騰したら、全ての調味料を加え味を調える。香辛料の入った袋を取り出して完成。
Point:
他のルーウェイと作り方に違いはありません。煮込んでいるときにスープが減ってきたら少量の水を加えてください。
草果は硬い殻にキッチン用ハサミで切れ目を入れるか、包丁で叩いて砕いておきます。
苦手でない方は香草を少量一緒に煮込んでみましょう。
材料3:(おすすめの具材と煮込み時間)
油揚げ ……… 沸騰した状態で1分、その後20分放置
高野豆腐 ……… 沸騰した状態で15分、その後15分放置
砂肝 ……… 沸騰した状態で10分、その後40分放置
タケノコ ……… 沸騰した状態で30分、その後30分放置
豚モツ ……… 沸騰した状態で30分、その後30分放置
鶏肉 ……… 沸騰した状態で30分、その後1時間放置
ゆで卵 ……… 沸騰した状態で5分、その後20分放置(1時間以上放置しておいてもOK)
作り方A:
1.具材はよく洗い、一度熱湯にくぐらせて軽く火を通しておく。
2.材料が浸かるくらいのスープと共に鍋に入れ、弱火で指定時間煮込む。その後蓋をするなどして指定時間放置して蒸らす。
3.食べやすい大きさに切って完成。
Point:
このスープで煮込んだ鶏肉には刻んだニンニクを添えた砂糖醤油がよく合います。少量の酢を加えると絶品です。
豆腐系の材料を煮込んだスープ以外は、何度も繰り返して使えます。5リットルレシピ通りに作れば、鶏肉丸々2匹分とタケノコ一個を煮込んでもまだ余ります。
材料4:(派生料理『涼瓜肥腸』)
ゴーヤ ……… 1本
ルーウェイスープで煮込んだ豚モツか鶏肉 ……… 200g
潮州風ルーウェイスープ ……… 200cc
水 ……… 100cc
調味料:
トウチ ……… 30g
ニンニク ……… 10g
水溶き片栗粉 ……… 少々
作り方:
1.ゴーヤをよく洗い食べやすい大きさに切り、沸騰したお湯で柔らかくなるまで煮込み、冷水に浸けて荒熱を取る。煮込んだ豚モツと鶏肉は手ごろな大きさに切っておく。
2.熱した鍋に少量の油(分量外)をひき、トウチとみじん切りにしたニンニクを炒める。ゴーヤと豚モツ、または鶏肉を加え、スープと水を加えて沸騰させる。
3.弱火でスープが半分になるまで煮込み、水溶き片栗粉で軽くとろみをつけて完成。
Point:
さすがに最後まで作る人は稀かと思いますが、めちゃくちゃ美味しいので興味のある方は一度挑戦してみてください。台湾でならそこらじゅうで売っているスープ付きタイプのルーウェイを使って簡単に作れます。
これは『涼瓜肥腸』という名の料理なのですが、ルーウェイスープを使って作るより、炊飯器を使って作る方が簡単です。簡単な方のレシピもそのうち紹介しますね。
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