さて、ここ一ヶ月くらいで台湾を訪れた人は街中いたるところで焚き火をしている人を見かけましたでしょうか?あれ、不思議に思いませんでしたか?まあ、そうでなくても台湾は年中道端で「金紙」を燃やしているので、あの不思議な焚き火の光景を目にしたことがある人も多いことでしょうが…。ここ一ヶ月はあらゆる場所に焚き火や祭壇の設置が行われていたので、意味が分からないと火事は?子供に火の粉が?とぎょっとしてしまいますよね。
ここ一ヶ月各地で見られた焚き火や祭壇は、いわゆる「中元普渡節(ただの普渡節とも)」と呼ばれる道教の行事の一種で、台湾では盛大にこれをお祭りします。旧正月と並んで非常に重要な祭礼の一つで、農暦で7月15日、今年は8月の21日が中元のお祭りの日でした。
焚き火や祭壇の設置は社区と呼ばれる集合アパートや会社、地域住民単位で行われるので、その規模もまちまちですが、ときに歩道を占領するほどの大きな祭壇をこしらえて、警察から撤去指示を受けているものも見かけます。アジアでも比較的「人に迷惑をかけない」台湾人もこの時ばかりは公共心のたがが外れてしまうようです(笑)。
これは農暦7月が「鬼月」と呼ばれ、街中を「鬼」が徘徊するといわれています。盆踊りのときの提灯はこの魂を導くための明りが由来。台湾では今でも基隆市全域で魂を導くための提灯が飾られます(→過去記事参照)。ちなみに台湾の鬼は日本の鬼とは概念が異なり、死者の魂のようなものを指します。この農暦7月は通常の廟への参拝が控えられる傾向にあり、親は子供たちに夜中出歩かないよう注意します。基本的にこれらの魂はきちんと導いてあげないと悪さをすると考えられているようです。
台湾道教の上元、中元、下元のお祭りは、民族文化と密接に関連していることもあり、知れば知るほど面白い世界です。一度しっかり台湾の道教について紹介したいと思いますので、お待ちください。日本と同じようにいろんな神様がいて面白いですよ。
日本では仏教の盂蘭盆とこの道教の中元が混ざり合い、盆踊りやお盆の行事が出来上がりました。宗教に関しては日本は昔からまさに何でもありですね。日本のお中元も元は道教の中元が由来で、仏教や神道由来ではありません。日本ではお世話になった人にモノを贈りあう、もともとの中元からは遠く離れた意味の行事になってしまいました。百貨店の思惑に見事に乗せられた形なのでしょうが、一度本来の中元の意味である「赦しを請う」に立ち返り過去を振り返ってみるのもいいでしょう。
それが済んだら美味しい料理を作って夏バテ解消です(笑)!
難易度:
☆
調理時間:
30分以内
材料:
豚もも肉 ……… 300g
タマネギ ……… 半個
ショウガ ……… 20g
調味料1:
ケチャップ ……… 大さじ3
砂糖 ……… 小さじ1/2
塩 ……… 少々
調味料2:
醤油 ……… 小さじ1
ごま油 ……… 小さじ1
片栗粉 ……… 大さじ1
作り方:
1.豚もも肉はよく洗い、0.5cmの厚さに薄切りにする。調味料2を混ぜあわせ、豚肉によくまぶしておく。
2.タマネギはよく洗い、薄切りにする。ショウガはみじん切りにする。
3.フライパンに肉片が浸る位の油(分量外)をいれて140度に熱し、作り方1の肉を油通しして火を通す。取り出した肉片は油を切っておく。
4.鍋に大さじ2のサラダ油(分量外)をひき、ショウガを炒めて香りを出す。続いてたまねぎを炒めて香りを出したら、全ての調味料1を加えてケチャップの水気が飛ぶまで炒める。ケチャップに粘りが出たら、作り方3の肉を加えソースと絡めて完成。
Point:
作り方3の油の量を少なめに、一度に調理する肉の量を減らして作れば、肉を取り出したあとそのまま作り方4に移行できます。ちょっとした「回鍋」スタイルの料理ですね。ただし肉を炒める時間が倍以上になるので時間があるときにどうぞ。
レシピではタマネギ以外の野菜を使っていませんが、ピーマン、ニンジン、サヤエンドウなどの野菜と相性のいいレシピです。台湾ではパイナップルを入れて作る人もいます。
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