2013年6月22日土曜日

樹子炒高麗菜│破布子とキャベツの炒め物

本日のレシピは『樹子炒高麗菜』です。なんだか見慣れない「樹子」という木の実の漬物とキャベツを炒めた料理で「中餐丙級證照」の課題料理でもあります。

樹子とは台湾の特産品の一つで、ムラサキ科Cordia属植物の実を塩茹でにした後、醤油などで漬けたもの。日本には自生しない植物なので、樹子自体は輸入食品店に行かないと手に入らないと思います。別名を「破布子」といい、こちらの名前で売られていることもあります。こちらは生薬マニアなら聞いたことがあるかもしれません。もちろん生薬としても日本ではほとんど使いません。本草綱目にも記載があり、効能は咳止めや打撲など。同じ植物の樹皮や根も、子宮炎や、胃の出血、古傷などに使うことがあります。まぁ、非常にマニアックな生薬の一つですが、台湾では普通にスーパーで売っています。

特に台南県のものが有名で、毎年6月のこの時期に収穫して加工されます。結構大規模に作られているので驚きます。台南以外にも嘉義、南投などでも産出され、現地の農協では高品質なものを手に入れることができます。台湾各地にある農協の展示場は台湾のローカル食材の宝庫ですので、台湾料理に興味がある人にはおすすめです。筆者も時々地方の農協に遊びに行っては、日本では普通売ってない台湾独特の食材を買ってきます。

台湾ではこの「樹子」を利用した料理がいくつかあるのですが、材料の問題のためおそらく日本で作ることは相当難しいでしょう。レシピを紹介しようかどうか迷ったのですが、台湾の料理文化を学ぶ上ではずせない材料なので思い切って紹介することにしました。台湾では普通に家庭料理として食べられますので、台湾人の家庭にお邪魔することがあればリクエストしてみてもいいかもしれません。

「樹子」は独特の食感と風味があり、好きな人ははまります。メニューに樹子の名前がなくても、蒸した魚や卵焼きなど、いろんな料理に使われていたりするので、興味のある方はどんな料理に使われているか探してみましょう。一度気にし始めると、いろんな台湾料理に使われていることが分かります。


難易度:
☆☆☆(材料の入手による)
材料さえあれば☆

調理時間:
一瞬

材料:
キャベツ ……… 350g
唐辛子 ……… 1本
ショウガ ……… 30g
樹子 ……… 大さじ2

調味料:
塩 ……… 小さじ1/4
味の素 ……… 小さじ1/4
酒 ……… 小さじ1
水 ……… 大さじ3


作り方:
1.唐辛子は輪切りにする。ショウガはスライスした後、短冊切りにする。キャベツはざく切りにした後、よく洗い水気を切っておく。

2.熱した鍋に大さじ2のサラダ油(分量外)をひき、ショウガを炒めて香りを出す。続いてキャベツと樹子を加えかき混ぜながらよく炒める。

3.全ての調味料を加えキャベツに火が通ったら完成。


Point:
材料さえそろえば一瞬で作れるお手軽料理です。

何も難しいことはありません。いわゆる野菜炒め一種です。

こちらが「破布子」本体。蒸し魚に乗ってたりします。



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