本日は台湾ではなく、重慶の料理『泉水雞』を紹介します。四川料理の一つで、香辛料の香り一杯のスープと油で焼き上げた鶏肉料理です。別名を『重慶泉水雞』などといいます。泉水とはきれいな水のことで、中国では水道水はとても飲めないため、通常はミネラルウォーターを使って作ります。日本でもおいしい水を選んで作りましょう。井戸の水を利用している家庭なら、そのまま水道水で作っても良いと思います。
四川料理はトウチや豆板醤を多用するので、まず材料をそろえてから調理に取り掛かる必要があり、近くに四川料理の店がある人は外で食べたほうが楽かもしれません。しかし田舎に住む人や料理の得意な人は、自分で作ってしまったほうが手軽で安上がりだったりします。
この『泉水雞』もトウチを使用しますが、今ではスーパーやオンラインショップで安く手に入るので、中華料理が好きな人は常備して置きましょう。四川料理の代名詞である『麻婆豆腐』を作るときにも使えます。
『泉水雞』は、四川料理を代表する豆板醤、トウチ、泡椒(パオジャオと読みます)と老酒などいろんな中華食材を使って作り、まさに中華料理のエッセンスがぎゅっと詰まった絶品料理です。本格的に作るためには各種材料を集める必要がありますが、日本の食材でいろいろと代用が効くと思いますので、大胆にアレンジしてしまいましょう。日本の材料で作ればもちろん和風の味にはなりますが、日本人好みのとてもおいしい鶏肉料理ができます。ぜひ作ってみましょう。
泡椒やトウチはAmazonで買えます。大手スーパーの中華食材コーナーにも置いてあると思います。
また泡椒は日本の家庭で作る唐辛子の漬物や生の唐辛子で代用するのもいいかもしれません。豆板醤がなければ味噌を使ってみたり、花椒がなければ山椒や陳皮、七味唐辛子で代用してみたり…。手に入らない食材は身近にある似たようなもので代用したり、思い切って使わないという選択も大事ですね。最後は醤油でまとめれば日本人なら何とか食べられます(笑)。
オリジナルに忠実に作るもよし、大胆にアレンジするよし、料理は楽しみながら作りましょう。本日は重慶の有名料理である『泉水雞』です。台湾では四川料理の店で食べられます。
美味いですよー。
難易度:
☆☆
調理時間:
2時間
材料:
鶏肉 ………1匹分
ミネラルウォーター ……… 1本(450mL)
泡椒 ……… 10本
花椒 ……… 30粒
豆板醤 ……… 小さじ2
花椒粉 ……… 2g
トウチ ……… 小さじ1
生姜 ……… 5g
ニンニク ……… 5g
ネギ ……… 1本
干し唐辛子 ……… 適量
調味料:
砂糖 ……… 小さじ1
老酒 ……… 10cc
(焼酎などで代用可)
白酒 ……… 10cc
(料理酒か清酒などで代用可)
塩 ……… 適量
作り方:
1.鶏肉はぶつ切りにし、スライスした生姜、老酒、白酒、花椒粉と混ぜ合わせて30分ほど浸けておく。
2.干し唐辛子、泡椒は半分か1/3に切る。ニンニクはスライスにする。ネギは千切りにする。
3.熱した鍋大さじ3のサラダ油をひき、作り方1の鶏肉と生姜、花椒を炒める。鶏肉の色が変わったら、ネギ以外のすべての材料を加え鶏肉と絡めるようにして水気がなくなるまで炒める。
4.鍋に水気がなくなったらミネラルウォーターを加える。沸騰したら塩で味を整え、中火で30分以上鶏肉に火が通るまで煮込む。
5.鶏肉に火が通ったら器に移し、上に千切りにしたネギを散らして完成。
Point:
レンコンや大根などの煮崩れしない野菜や、葉ニンニクなどの茎野菜と一緒に調理してもおいしいです。
豆板醤の代わりに味噌で作ると四川料理特有の辛味が押さえられて、日本人好みの味付けになると思います。
作り方3の鶏肉を炒めるときに、酒や鶏肉自体の水気は全部飛ばしてください。後で加えるミネラルウォーターが材料のうま味を溶かし、煮込むときに水気のなくなった鶏肉に染み込んでいきます。こうすることで芯まで味の染みた鶏肉料理が作られるのです。
レシピの花椒の量は中国人向けの量なので、半分以下にしても日本人は十分おいしく食べられます。
最後にミネラルウォーターで煮込む時間は鶏肉の大きさと量によって変わります。本場では鶏肉をぶつ切りにせず、丸のまま数時間調理することもあるそうです。普通は30分も煮込めば十分でしょう。一度冷まして翌日暖めなおせばもっとおいしくなります。
老酒と白酒はそれぞれ日本の酒で代用しましょう。全部焼酎や清酒、料理酒で置き換えてももちろんつくれます。
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