2013年1月30日水曜日

紅棗杜仲排骨│ナツメと杜仲の薬膳スープ

紅棗杜仲排骨│ナツメと杜仲薬膳スープ

今回からしばらく薬膳料理のレシピをまとめたいと思います。本日は棗の実を乾燥させた「大棗│たいそう」という生薬が主薬として使われている料理です。大棗とは棗の実を乾燥させたもので、台湾では火鍋やスープ料理によく使われます。一日3つの棗を食べると年をとらないといわれるほど、美肌や免疫力の増強、老化防止などに効くと言われ、台湾では健康のために日常的に食べている人も多いのです。元となるナツメの樹も非常に長寿で、しかも有用、実を使うので採取をしても樹を傷めないなどいいこと尽くめの有用植物で、世界中で料理や医療に使われます。中華圏では長寿の代名詞のような偉大な料理材料なのです。

日本での生薬の名前は「大棗」と書きますが、台湾では通常「紅棗」と表記されます。 色が黒いものは「黒棗」と書いて厳密には区別されますが、乾燥処理のさせ方が表面の色の違いになって現れています。紅棗も黒棗も大体において効能は同じですが、まぁ、普通の人は気にして使い分ける必要はまったくありません。赤は心臓、黒は腎臓(五行説が基になっています)とあんまり深い中国医学の世界に入ってしまうと気軽に料理を楽しめなくなってしまいますよ。興味のある人は自分で調べてうんちく程度で押さえておきましょう。

ナツメは栄養も豊富で甘みもあるので鍋やスープの調味料としても多用されます。料理に関しては特に他に使用する香辛料や生薬の味をまとめ上げるといわれており、だからこそさまざまなスープ料理に使われます。台湾で市販されている紅棗は品質もさまざまですが、肉牛や栽培植物のように大規模に品種改良が行われているわけではないので、肉厚で大きく、甘みが強いものを産出する地域のものが上等なものとされます。ただし品質のよいものは縁起物として神事に使われたりするので値が張ります。

ナツメの実は台湾や中国、韓国では市場で気軽に購入できる料理材料なのですが、なぜか日本では入手が難しいのも不思議な点ですね。日本でも手に入らないわけではないのですが、あまり一般的ではないのでしょうか?これからもナツメを使用した料理を紹介することがあると思いますが、興味のある方は連絡ください。

というわけで、本日はナツメを使用した薬膳スープの作り方を紹介します。



難易度:
☆☆

調理時間:
1時間以内

材料1:
当帰 ……… 1g
川芎 ……… 3g
杜仲 ……… 25g
大棗 ……… 10個
黄耆 ……… 10g
枸杞 ……… 5g

材料2:
骨付き豚ばら肉 ……… 800g
水 ……… 1000cc
酒 ……… 500cc

調味料:
塩 ……… 適量


作り方:
1.豚ばら肉はぶつ切りにして、熱湯で3分茹でてアクを抜き、氷水につけておく。

2.材料1をさっと洗った後、水気を切る。

3.鍋に水、酒、洗った材料1、豚ばら肉を入れ蓋をして弱火で1時間ほど煮込む。

4.塩で味付けをして完成。



Point:
杜仲の入手が難しいと思いますが、ナツメとあわせて用いることで相乗効果を発揮します。

好みで薬膳スープ類には基本的に大根などの根菜類は加えません。スープを吸ってしまうのと、大根などに含まれる消化酵素が生薬の効果を打ち消してしまう可能性があるためです。

好みで具を加えるなら、栗や松の実などの堅果類や貝柱などの乾燥させた食材がよいでしょう。

塩を加えなくでも食べられます。





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