中華料理には薄いお粥で煮込んだ鍋料理が存在します。日本では鍋のシメを雑炊で飾ることも多いですが、はじめから米を入れておくという(日本人にとって)逆転の発想には驚かされます。
薄い糊状になったスープでコトコト煮込んだ鶏肉は舌の上でほろりと崩れるやわらかさで、とろみのあるスープを飲めば体の芯から温まることうけあいです。お粥がベースになっているだけあって、消化と腹持ちが非常によく、風邪を引いたときなどにも食べたい料理です。
他にもエビや貝、魚肉で作る『海鮮粥底火鍋』、羊肉で作る『羊肉粥底火鍋』など、いろんな種類の粥底火鍋があります。
ちなみに中華料理では粥に入れる米の量ですこしずつ名前が変わります。今回紹介する『粥底火鍋』は以前紹介した『廣東粥』よりも米の量が少なくすこしさらさらしています。更にもっと米を減らして作ると名前が『潮州粥』となり、こちらは中国北部の伝統料理となります。水に対する米の量は「広東粥>粥底火鍋>潮州粥」で、潮州粥は米が少ない分、濃厚なスープと多彩な具が特徴です。広東粥や粥底火鍋とはまた違った独特のスープ料理で、その最古の記録はなんと紀元前2000年、まさに4000年の歴史ある料理です。
台北にも数件『潮州粥』の専門店があります。『粥底火鍋』は鍋料理の店でスープを選ぶ時に指定すれば食べられます。
写真は豪華すぎる海鮮粥底火鍋。アワビ、蟹、ホタテ、エビ、ハマグリ…。
難易度:
☆☆
調理時間:
1時間以内
材料:
ご飯 ……… 200g
鶏肉 ……… 300g
シイタケ ……… 50g
中華スープ ……… 1000cc
(水、昆布だし汁などでもよい)
生姜 ……… 10g
ネギ ……… 少々
調味料:
塩 ……… 小さじ1
胡椒 ……… 少々
作り方:
1.鶏肉はぶつ切りにし、沸騰したお湯にくぐらせるて血抜きをする。シイタケはよく洗い飾り包丁を入れる。生姜は糸状に切る。ネギはみじん切りにする。
2.中華スープとご飯を鍋に入れ、弱火で20分煮込む。
3.鶏肉、シイタケ、生姜を入れ、再び20分煮込む。
4.調味料を加え味を調える。みじん切りにしたネギを散らして完成。
Point:
粥は20分煮込んだ後ミキサーにかけて米粒をつぶすとよりトロトロで糊状のスープになります。お好みでどうぞ。
いわゆる鍋料理なので、決まった材料はありません。つくねや白菜、コーン、豆腐、ゴーヤなど好みの材料を自分で足してください。ただし煮えるのが早いので注意。
ご飯を入れすぎると焦げます。カセットコンロなどで加熱を続けるならスープは適宜足していきましょう。
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