「黒香」と同じく日本統治時代に三井物産によりインドのジャカルタから台湾に試験的に持ち込まれた種のうちのひとつ。
1916年から台湾には三井物産によりマンゴーの品種改良のためAlphonso、Applegroom、Aroemanis、Bombay、Carabao、Gadoeng、Hafoas、Java、Manis、Onza、Pairi、Pearl、Pico、Sandersha、Wagim、Whiteなど計33種の品種が断続的に持ち込まれた。これらはすべてインド、南洋地域から導入されたため南洋種とも呼ばれる。
上記の品種はすべて味や香りに非常に優れているが、台湾の気候に適合せず結実率が悪かったためほとんどは研究が中止、廃棄、または放置された。この時代に台湾に導入された種のうち台湾に現存するのはここで紹介するWhite、Carabao、Aroemanis(「黒香」)の三種のみである。どれもほぼ趣味レベルでの栽培しか行われておらず、中でもWhiteの生産量が最も多いとされる。
White種はその独特の勾玉状の形と黄色の果皮から「香蕉檨」、「象牙檨」、「竹葉檨」などとも呼ばれる。市場ではもっぱら「香蕉(芒果)」の名称で親しまれている。また「金煌」の父系統としても有名で、マンゴーの品種改良にも用いられる。
旬は5-7月。未成熟の果皮は薄緑だが、完熟すると「金煌」のような鮮やかな黄色になる。果皮部分に繊維質が多いが、果実が大きいので可食部は多い。果肉は薄い黄色で外見だけでなく果肉もバナナに似ている。
果実の重量は200-400g前後、大きさは個体差が激しいが長さ約16cm×幅約11cm×厚さ約10cm。巨大なものは長さ20cmを超える。糖度などのデータはない。
ほとんど趣味レベルで栽培されているだけなので生産量は少なく、統計データもない。消費者には根強い人気がある。
その細長い形状はまさに太めのバナナである。
滑らかで白みがかった果肉は正にバナナ。
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