年越し料理シリーズ。今回は貝柱を使った『醬炒鮮干貝│貝柱のXO醤炒め』のレシピを紹介します。新鮮な貝柱をXO醤で炒めて作ります。
この料理で使う貝柱は中国語で「干貝(乾貝)」、「珧柱」、「瑤柱」といいます。ホタテの貝柱が最も有名ですが、他にものアズマニシキ (カスミニシキ) Chlamys farreri 、タイラギAtrina pectinata なども使われます。
台湾で使われている貝柱は大きなもので日本産と明記されていればまず北海道産ホタテガイの貝柱で非常に高級品です。対して比較的安価に出回る小型のものはタイラギの貝柱で、味は薄いながら市場には多く流通しています。
さて日本の貝柱は高級食材として中国でも欠かせない食材となっていますが、ホタテの養殖には実はある大きな問題が付きまといます。そう、残された貝殻の処理です。主成分が炭酸カルシウムのため、チョークなどに加工できないこともないですがこの場合原価が高くなりすぎて実用的ではありません。一昔前は堆肥などに利用されていましたが、近年重金属を高度に蓄積した個体が見つかることがあり、肥料に使えなくなってしまいました。重金属を含むことがあるというので焼却処理も出来ず、毎年大量に発生する貝殻の処理には多くの業者が頭を悩ませています。
数千年前の人類が残した貝塚のように、現代に生きる我々が処理に困った貝殻もいずれ遺跡として時代を超えて伝えられていくのかも知れませんね。
それでは新鮮な貝柱を使った炒め料理『醬炒鮮干貝│貝柱のXO醤炒め』です。濃厚な旨みが特徴で、あらゆる料理に合います。ぜひお試し下さい。
[材料]
生貝柱 ……… 200g
セリ ……… 100g
ニンニク ……… 5g
ショウガ ……… 5g
ピーマン ……… 40g
[調味料]
XO醤 ……… 大さじ2
塩 ……… 少々
砂糖 ……… 少々
酒 ……… 大さじ1
水溶き片栗粉 ……… 小さじ1
ごま油 ……… 小さじ1
[作り方]
1.セリはよく洗い2-3cmの長さに切る。ニンニクはすり下ろすか細かくみじん切りにする。ショウガはすり下ろすか細かくみじん切りにする。ピーマンは食べやすい大きさに切る。
2.鍋にお湯を沸騰させ、生貝柱を数秒茹でて取り出し水気を切っておく。
3.熱したフライパンに少量のサラダ油(分量外)をひき、ニンニク、ショウガ、XO醤を炒めて香りを出す。 続いてピーマン、セリを入れて火が通るまで炒める。
4.作り方2の貝柱と塩、砂糖、酒を加えて10秒ほどざっと炒めたら、火を止めて水溶き片栗粉でとろみを付け、最後にごま油を振りかけて完成。
Point!
ピーマンの代わりに色とりどりのパプリカを加えてもよいでしょう。
貝柱は中まで火を通しません。半生の状態で食べます。
貝柱を良くほぐして作り、ご飯を混ぜて炒飯にしても美味です。
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