紅燒赤壁│上海風スッポンの醤油煮込み

難易度: 調理時間:2時間
珍しい名前の上海料理『紅燒赤壁│上海風スッポンの醤油煮込み』のレシピを紹介します。スッポンの甲羅周囲、鼈裙と呼ばれる部位の肉とハムと鶏肉をメインに、醤油と紹興酒で味付けして作ります。

スッポンは漢字で鼈(bie1)と書きます。肉の色が黒く壁(bi4) と音が似ていることからこれを岩壁に見立て、さらに"紅"焼とハムの色の赤をかけて「赤壁」とする言葉遊びから料理名が名付けられています。なかなか凝った名前です。

さて、この料理の元になっている「赤壁の戦い」は多くの日本人が知る三国志の有名な戦いです。劉備孫権の連合軍が、曹操率いる数十万の軍が長江を挟んで対峙し、陸や河上を舞台に大規模な戦闘を行うという場面で、長大な三国志の物語りのクライマックスといえます。最終的に曹操軍は敗退し、多くの兵と領地を失うことになります。今から1800年前、西暦208年の話です。映画、マンガ、ゲームの影響が強いと思いますが、それでも今なお多くの人が1800年前の戦いを具体的に想像できていうるというのもすごい話ですね。

三国志を題材とした料理も多数存在し、『曹操鶏』など一部の料理は三国志の時代からほとんど形を変えずに現在に伝わっています。歴史が苦手という方は料理を通して学ぶというのも言いアイディアかも知れません。

[材料]
スッポン肉 ……… 400g
ハム ……… 25g
鶏肉 ……… 150g
卵 ……… 3個
ネギ ……… 少々
ショウガ ……… 少々
ラード ……… 300g

[材料2]
ネギ ……… 20g
シイタケ ……… 1個

[調味料1]
紹興酒 ……… 大さじ1

[調味料2]
紹興酒 ……… 大さじ1
醤油 ……… 大さじ4
砂糖 ……… 小さじ1/3
中華スープ ……… 大さじ1
水溶き片栗粉 ……… 大さじ1


[作り方]
1.材料1のネギ、ショウガを細かくみじん切りにする。スッポン肉を5cm角のぶつ切りにし、耐熱容器に入れて調味料1の紹興酒、ネギ、ショウガと混ぜ合わせる。容器を蒸し器に入れ、強火で20分蒸してスッポン肉が柔らかくなるまで火を通す。

2.鶏肉をうす切りする。卵を割って卵白と卵黄に分け、卵白を鶏肉と混ぜ合わせておく。卵黄を耐熱容器に入れてよく溶き、蒸して火を通す。火が通った卵黄を取り出し、厚さ0.3cmのうす切りにする。ハムを千切りにする。

3.熱した鍋にラードを入れて溶かし、120度ほどに熱する。これに作り方2の鶏肉を入れ、火が通るまでかき混ぜながら5分ほど弱火で加熱する。

4.作り方3の鍋に少量のラードを残し、材料2のぶつ切りにしたネギを焦げ目が付くまで炒める。続いて作り方1のスッポン肉、作り方2のハム(6枚を別に取りおく)、作り方2の卵黄のうす切り(12枚を別に取りおく)、みじん切りにした材料2のシイタケと調味料2の紹興酒、醤油、砂糖、中華スープを加え、よくかき混ぜながら弱火で2分ほど炒める。スッポン肉に調味料が馴染んだら、強火にして水気を飛ばし、作り方3の鶏肉を加えて混ぜ合わせる。最後に水溶き片栗粉でとろみを付け、器の中央に盛りつける。周辺に取り置いていたハムとその両側に卵黄片を盛りつけて完成。

Point!
レシピではただのスッポン肉としていますが、実際には甲羅の周囲にある部分の骨無し肉(鼈裙と呼ばれます)のみを使って作ります。日本ではこの部位だけを用意するのは難しいので、四肢も含んだ普通のスッポン肉で調理しましょう。

材料に蒸したり揚げたりして火を通す以外は「紅焼」料理の作り方に準じます。作り方4の部分を他の肉で作ると別の料理が作れるのでお試しください。


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